妊娠したことを周囲に知られることもなく、一人で産み落とした赤ちゃんを置き去りにし、不幸にも赤ちゃんが死亡したという痛ましい事件は非常に衝撃的なニュースでした。周囲の人は救えなかったのかと誰もが思ったことでしょう。過去のニュースを振り返ってみても妊娠・出産にまつわる悲しい事件は後を絶たないものです。残念なことですが、避妊を男性に任せた結果、「望まない妊娠」「予期せぬ妊娠」が招く不幸があることは否定できません。

女性の社会進出が進んだ現代ですが、仕事では男性と対等に渡り合える女性でも、恋愛となると男性のほうが優位な関係になってしまう、男性に振り回されてしまうという女性も多いのではないでしょうか。筆者は、現代を生きる女性は、仕事も恋愛も貪欲にイニシアティブをとり自分の人生をプランニングすべきと考えます。今回のコラムでは、人生の中で重要なバースコントロールについてお話したいと思います。

<バースコントロールとは>

女性自身が、自分のライフスタイルに合わせ子供を持つ持たないを自ら選択することをいいます。仕事や夢、結婚やパートナーとの関係において「子供を持つ/持たない」「いつ妊娠/出産するか」というベストタイミングは人それぞれ違います。

また、バースコントロールについて考えることは、コラム文頭で触れたような「望まない妊娠」「予期せぬ妊娠」が招く不幸から、自身を守る意味でも重要なことかと思います。恋愛する中で「パートナーを愛する」ことと「子供を産むこと」は、必ずしもイコールではありません。

筆者は、すべての女性が、恋愛・結婚・妊娠・出産について「いかに自分が幸せか?」「いかに自分の人生を生きるか?」とういうスタンスを持って自身で選択し充実した人生を謳歌していただきたいと考えます。

<バースコントロールピル>

避妊には、幾つかの方法がありますが妊娠をほぼ確実にコントロールするという点でバースコントロールには、バースコントロールピル=低用量ピルを服用します。最近では、低用量ピルの認知度もあがっていると思いますが、改めて低用量ピルについて説明いたします。

日本では1999年9月に低容量ピルが承認されました。低用量ピルは体への負担も少なくむしろ良い副効用も得られながら避妊できることです。では、低用量ピルのメリットとデメリットをあげてみましょう。

◆低用量ピルのメリット

・規則的月経周期が得られる
・子宮内膜症、生理痛、過多月経、月経前症候群等の改善
・子宮内膜症、子宮体がん、卵巣がんの発症頻度が低下
・ニキビ、多毛症の改善

◆低用量ピル服用のデメリット

・血栓症のリスクが高くなる
・不正出血
・吐き気、倦怠感
・頭痛
・乳房の張り

年齢が上がるとともに血栓のリスクは高くなるので特に40歳を超えて服用する場合は、医師に相談し定期的に血液凝固検査をするなど十分注意してください。また、低容量ピルを飲むと太る、妊娠しなくなるなどとの情報も氾濫しているようですが、低用量ピルで太ることはありません。

妊娠についても低用量ピルの服用を中止すれば、また妊娠できるコンディションに戻ります。ピル服用中は、月経周期もほぼ正確に定期的なります。そのため、仕事もプライベートも予定が立てやすいばかりでなく体調や精神面も安定し女性のQOL(quality of life:人生や生活の質)が向上するとも言えます。

<受診すべき診療科は>

お近くの婦人科を受診しバースコントールについて医師に相談してください。注意していただきたいのは、低用量ピルは保険適用されない自費の薬です。また、既往歴などによっては、低用量ピルが服用できない場合もありますが、内服薬の他にも子宮内避妊具のIUDやリングなどがありますので医師によく相談してください。

<まとめ>

バースコントロールは一つの選択肢です。ご自身の人生設計やライフスタイルをよく考えた上で選択して下さい。妊娠により命が宿ることは事実です。その命は、生きている私たちと同じ命であり命を軽んじてはいけません。筆者は、女性として母として「望まない不幸な妊娠」があってはいけないと強く思います。今回のコラムが読者の皆様にバースコントロールについて考えていただけるきっかけとなれば幸いです。
(注.ピルは性感染症を防止するものではありません。性感染症予防には、コンドームの使用が大切です。)



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