各地で木枯らし一号が吹き、日一日と冬めいておりますが、冬といえば乾燥の季節です。いろいろな肌のトラブルを引き起こす可能性が有る乾燥肌。読者の皆様さも色々な乾燥肌対策をお試しかとおもいますが、医師が処方する保湿剤が有るってご存知でしたか?

乾燥肌で受診なんて。。。と思う読者もいるかもしれませんので、今回は、乾燥肌と医師が処方する保湿剤についてお話させていただきます。


[肌の構造]

私たちの皮膚は、肌のハリや弾力を保つ働きをする「真皮」とその真皮の上に水分保持する働きをする「表皮」から成ります。「表皮」は、「基底層」「有蕀層(ゆうきょくそう)」「顆粒層」「角質層」の4つから構成されます。
この中で肌の一番外側の「角質層」は、肌の水分を保ち、外的刺激から肌を守ると同時に体内の水分の蒸発を防ぐ働きがあります。健やかな肌を保つためにバリアのように肌を守っている「角質層」ですが、わずかラップ1枚程度の厚さしかありません。そんなに薄い「角質層」ですが、正常に機能していれば30%の水分を含んでいます。
つまり、「角質層」が正常に機能することが潤った肌を作るカギといえるのです。


[角質層が正常に機能するためには、正常な表皮のターンオーバーが必須!]

前述したように「表皮」は、4層で構成され「基底層」で新しい細胞が作られると、「基底層」→「有棘層」→「顆粒層」→「角質層」と変化を繰り返します。
角質層は、肌のバリア機能を発揮した後、肌の表面から垢となって剥がれ落ちていきます。この肌の変化を「肌のターンオーバー」といいます。「正常なターンオーバー」が行われていれば、肌は、約28日間で新しい肌へと生まれ変わり、その結果、角質層は常に一定の厚さに保たれ、肌が健康に保たれるのです。
しかし、なんらかの原因でターンオーバーが早くなると、角質層が未熟な状態のままターンオーバーを繰り返すようになり、未熟な角質層は、肌のバリア機能を果たすことができなくなります。
逆に肌のターンオーバーが遅くなると、本来は入れ替わるべき角質層が肌の表面に留まり厚くなった状態になります。どちらの場合もターンオーバーの異常は、肌の乾燥ばかりでなくニキビや肌荒れ、皮膚炎などの原因となります。


[肌のターンオーバーが崩れる原因は?]

睡眠不足:睡眠中に成長ホルモンが分泌されることで肌のターンオーバーが活性されるので、睡眠不足は、好ましくありません。

栄養不足:肌のターンオーバーを促進するビタミンB2、B6などが不足すると肌荒ればかりでなく口内炎なども引き起こす原因となります。間違ったスキンケア:肌を洗いすぎたり、肌に合わない化粧品などによる刺激、加齢:加齢とともに肌のターンオーバーも遅くなる傾向にあります。その他、紫外線・ストレス・喫煙・間違ったケアによる刺激などが、肌のターンオーバーを崩す原因となります。


[崩れてしまったターンオーバーを正常にする方法は?]

・成長ホルモンの分泌を促す十分な睡眠
・栄養のある食生活
・ストレスをためない
・紫外線対策
・正しいスキンケアで肌への刺激を少なく

一見、基本的なことばかりですが、基本的なことを継続することが、健康な肌を保つことに繋がるのです。
とはいえ、一度肌のターンオーバーが崩れトラブルを引き起こした肌を回復することは、簡単ではありませんし時間もかかる場合もあります。


[いろいろ試しても肌のトラブルが改善しない!? そんな時は、迷わず皮膚科医に相談することがお勧めです!]

筆者もこれまで沢山の方の肌トラブル、特に乾燥肌について相談を受けてきましたが、改善しようといろいろな基礎化粧品や自己判断で市販の塗り薬などを使用し、症状を悪化させているケースが多く見られます。
乾燥肌で悩んだら、先ずは、皮膚科を受診することをお勧めします。肌の乾燥で受診というと「乾燥肌って病気?診てもらえるの?」と思う方も多くいるかもしれませんが、乾燥肌の悪化が皮膚炎やニキビなど引き起こすこともありますので皮膚科医は、肌の乾燥だけでもきちんと診察します。

乾燥肌で受診した場合、皮膚科医は、診察に基づき症状にあった保湿剤を処方します。また、軽い炎症が伴っている場合は、皮膚の薄い顔にも使用できる炎症を抑えるための弱い塗り薬などが一緒に処方されることもあります。


[皮膚科医が処方する保湿剤って?]

ワセリン、プロペト、ザーネなど症状によっていろいろですが、今回は、特にヘパリン類似性物質についてお話しいたします。
ヘパリン類似物質は、保湿・血行促進・抗炎症作用と3つの作用があります。保湿で肌のバリア機能を改善し、肌の血行促進で肌のターンオーバーを改善、抗炎症作用で刺激を受けた肌を改善します。
また、肌の血行を改善するためケロイドや色素沈着の改善にもよく使用されます。ヘパリン類似性物質の保湿力を「高価な美容液よりも保湿力が期待できる」と例える人もいるほどの保湿力です。

ヘパリン類似性物質を含む保湿剤は、幾つかの製薬会社が製造していますが、ヒルドイドソフト軟膏/クリーム/ローション、ビーソフテン油性クリーム/クリーム/ローションがよく処方されます。
同じ成分でも剤型が軟膏、クリーム、ローションで使用感が異なるため、ローションとクリームなどを重ねて塗布するなど使用感によって使い分けるように処方されることもあります。肌の状態が改善した後も、保湿のために継続することがお勧めです。


[まとめ]

冬は、空気が乾燥し皮膚炎などを起こしやすい季節です。乾燥肌が気になる方は、冬本番となる前に皮膚科医に相談することをお勧めします。




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