すっかり食事のお供として日本の食卓へ定着したワインですが、その種類は多く、まだまだお店でなんの迷いもなくすんなりその日の一本を選び、またそれがあたりはずれが無いとおっしゃる強者は少ないのではないでしょうか?ここではそんなワインをレストランやワインショップで選ぶ際の基準となる何かを探ってみようと思います。ワインの個性を決定付ける要素を4つあげるとすると

1、VARIETY (多様な葡萄品種)

2、VINYARD LOCATION (ブドウ畑をとりまく環境)

3、VINTAGE (収穫年)

4、VINTNER (作り手)

4つのVをあげることができます。
今回はそのうちのひとつ、VARIETYを掘り下げますが、その前にそもそもワインとは、どういったお酒なのでしょうか?



ワインは簡単に言うと、葡萄果汁を発酵させたお酒です。紀元前8000年前頃から現在のグルジアがあるコーカサス地方で飲まれていたとされますが、初期は天然の石のくぼみか何かの中に葡萄果汁が溜まり、自然発酵したのものを人類が発見して飲んでみたら良い気分になったのが始まりでは無いかと言われています。

紀元前8000年って日本は何をしていたと思いますか?縄文時代前期で貝塚や土偶、どんぐりクッキーを作っていました。とかく黒船襲来までは西洋に遅れを取っていたような気がする日本ですが、ヨーロッパが自然発酵のワインを飲んでいた時代に私達は高度な技術を要するどんぐりクッキーを作っていた・・・。これは大変大きな自信につながりますね・・・。

それはともかくワインというのは大変歴史と伝統のある飲み物で、聖書やギリシャ神話にも多く取り上げられています。ちなみにキリスト教の中でパンはキリストの肉体、ワインはキリストの血とされ、非常に重要なポジションにあるのですが、旧約聖書をよく読むと再三にわたって「適度なワインは力をくれるけど、飲みすぎはみっともないですよ。過ぎたるは及ばざるが如し」と現在と変わらぬ至極適切な教えを説いてあることが伺えます。今も昔も偉い人の仰ることに変わりはありません。

お酒は

・醸造酒

・蒸留酒

・混成酒

の三つにわけることができます。


醸造酒とは「原料を酵母によってアルコール発酵させ、そのまま飲む」お酒代表的なものにビールに日本酒、ワインがあります


蒸留酒とは「醸造酒を蒸留したお酒」
ジンやウォッカ、ラム、テキーラ、ウィスキー、ブランデーもこの種類。

混成酒とは「上記の醸造酒や蒸留酒に草根木皮、薬草、香味、果実、糖分などを混ぜたお酒」でカクテルに使われるリキュールや夏の食前酒にほしくなるカンパリやアペロールはこちらに入ります。さて、ワインはビールや日本酒と同様、醸造酒の仲間ですが、仲間との大きな違いがありますそれは・・・

ワインは造ろうと思えば葡萄だけでできるお酒であるということ。

日本酒の原料はお米。ビールの原料は麦。どちらもでんぷんです。葡萄は含まれるブドウ糖を酵母が栄養にしてアルコール発酵を始めることが出来ますが、でんぷんはできません。水や麹を加えて「糖化」させなければならない。だから、ビール製造にも日本酒にも水が必要で日本酒は水が美味しいところが美味しいといわれるゆえんです。蒸留酒である焼酎やウィスキーも水が必要ですので、唯一葡萄だけがたった一つの原材料でできるお酒だと言えます。ワインはその地方の飲み水が飲めないくらい美味しくなくたって作ることができる・・・と、いうことは不毛地帯であるキリスト教の聖地にとってはいかに神聖で貴重な飲み物であるかということが、ここからも知ることができるのではないでしょうか?

と、いうことでその分原料となる葡萄の個性やコンディションは、ワインにとっては非常に重要な基本といえます。

世界には1000品種を越えるワイン用の葡萄品種があるといわれています。中には同じ葡萄であっても国によって、地方によって名前が違って覚えるのも一苦労。そこで、今回はせめてこれだけでも覚えるとなかなか便利、最も有名なベスト7をご紹介いたします。



<白ワイン用葡萄品種>

・シャルドネ

・リースリング

・ソーヴィニヨンブラン


<赤ワイン用葡萄品種>

・ピノノワール

・メルローと、カベルネソーヴィニヨン。そのブレンド

・シラー

 

◆シャルドネ
有名なシャブリや多くのセレブに愛される超一級のブルゴーニュの銘醸ワイン、シャンパーニュの多くがこのシャルドネで作られます。非常に素直で「あなたの色に染まります」という性格の持ち主・・・。冷涼な地方のシャルドネや、ステンレスタンクで熟成されると青リンゴやレモン、ライムのような香りと、すっきりした香りと味わいになります。そして、南の産地からはトロピカルフルーツのようにリッチな香りのワインができあがります。多くの人気あるシャルドネは樽で発酵、熟成されバターやトーストのようなこおばしいフレーバーを持っています。


◆リースリング
リースリングは強い酸と、白い花やはちみつを連想させるアロマティックな香りをもつ高貴品種のひとつ。とても長く熟成していく実力を持っていて辛口から最上級のデザートワインまで造られます。ドイツやアルザス、オーストリアが有名、アメリカでもつくられています。


◆ソーヴィニヨンブラン
多くははつらつとした酸のあるハーブの香りの爽やかなワインを作り出します。最近では樽で熟成されバニラのような香りのするものもありますが、大抵はすっきりした強めの酸を感じ、グレープフルーツやキウイフルーツをそのまま食べているような爽快感が特徴。ロワールや北イタリアのソーヴィニヨンブランはハーブやミネラルの香り、ニュージーランドなど南の産地の物は熟した柑橘類、桃やメロンのような香りといわれます。


赤ワイン代表はこちらの4つ

◆ピノノワール
世界中のワインファンを魅了してやまないワイン用葡萄品種の王様です。官能的ながら透明感があり、上級の物は類稀な気品を漂わせています。ロマネコンティに代表されるブルゴーニュの他にも、北イタリア、オレゴンやカリフォルニア、そして近年ニュージーランドでもすばらしいものができますし、シュペートブルグンダーという名前でドイツのファルツで長命のワインが造られています。ワインをつくる誰もが生産したいとあこがれる品種ですが、栽培は難しく日本ではまだまだ難しい葡萄品種なのではないでしょうか・・・。若いものはラズベリーやイチゴ、さくらんぼなど赤い果実の香り年をとると枯葉やスパイス、なめし皮のような複雑で魅惑的な香りを放つようになります


◆カベルネソーヴィニヨン
そして、メルローとそのブレンドカベルネソーヴィニヨン、メルローそれぞれ単一で作られるワインももちろん人気があります。が、これらをブレンドして、より複雑で個性を出したワインつくりも行われていますので、ここで二つを一緒に載せました。

カベルネソーヴィニヨン、メルローともにフランス、ボルドー地方が最も有名ではないでしょうか。5大シャトーといわれる高名なワインはカベルネソーヴィニヨンを主体に作られていますし、対岸に於いてつくられる高級ワインの代表、シャトールパンやペトリュスはメルロー主体です。他にもイタリアのスーパートスカーナ。カリフォルニアの高額なガレージワイン日本でも現在多くのワイナリーのフラッグシップはこれらを使用しています。また世界中でこのブレンドから低価格で飲み応えのあるテーブルワインがつくられ、超高級ワインからスーパーに並ぶお手軽ワインまで、最も多様に作られ、広く知られる葡萄とブレンドだと思います。カベルネソーヴィニヨンは豊かな渋みがありチョコレートやタバコ、黒い果実を連想させます。雨の多い年や若いものにピーマンを連想させる野菜の香りがあり、これは好みのわかれるところ。メルローはカベルネにつながる香りを持ちますが、カベルネよりも早く熟す関係から香りや味わいがワントーン柔らかく、熟した黒い果実や干しプラムなどのイメージを持ちます。


◆シラー
オーストラリアでシラーズとよばれていて、元は同じものだといわれています。黒いくらいの深い紫色、内にこもるような渋みと黒い果実の香りフランスのローヌ地方のように冬の寒さの厳しい地域で黒胡椒やスパイスの風味のワインが。オーストラリアの暖かい地域でポートワインのようによく完熟したワインがつくられます。



葡萄はそれぞれ、粒の大きさや皮の厚み、香りが違いますのでそれだけでもワインの個性を作り出してくれるんですね。ぜひ、ここに書いた葡萄を覚えて酒屋さんやレストランで注文してごらんになってくださいいろいろ飲み、そして、好みを探ってみましょう。そのお店にもよりますがおそらく、販売店なら1本1500円~。レストランなら1本4000~5000円くらいのものからあ、そのワインの個性というものを表現できはじめる・・・価格帯なのではないかと感じます。くれぐれも無理の無い、予算を伝えるのを忘れないようにしましょうね。

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