前回からご紹介している、ワインを知るための4つの「V」

・Variety(葡萄品種)
・Vineyard Location(葡萄畑のロケーション)
・Vintage(収穫年)
・Vintner(作り手)

今回のテーマはVineyard Location。
葡萄畑を取り囲む環境のことで、フランス語で「テロワール」と言います。
テロワールは、ブドウ畑を特徴づける自然の要因、つまり土地の性質と構造、日照、方角、地形、気象、それに結びついている微気候を指す言葉ですが、その意味は一筋縄ではいきません。
ワインがお好きな方なら三日に一回くらい耳にされている、あるいは口から出ているのではないでしょうか?
ワインメーカーの方にお話を伺うと大体10人中8人くらいは「その土地のテロワールを現すワイン作りをしています」というようなお話をなさいますし、実際筆者自身も仕事に使用するワインを選ぶ際、その土地で作られたその品種らしさが出ている物、この「らしさ」や「産地の自然な個性」をとても大切にしています。

では、「その土地らしさ」って何でしょう?
例えば「ナポレオン戦争よりも昔から我が家はこういうワインをつくっとるんじゃ」みたいなフランスの農家の方や日本で言うと、先祖代々どこの田んぼでどんな米ができるか経験的に身についているなら、どっしりと確固たるテロワールの概念があると思います。
しかし、アメリカや日本のように、ワイン作りにそんなに古い歴史を持たない国の場合はテロワールの個性は誰がどんな風に決めるのでしょうか?
それに、昔からワインを造っているフランスやイタリアでさえ、市場を世界に広げたことで最近このテロワールという言葉の本質が少し変わってきています。
ということで、テロワールに関して、ここで専門的には書き出すことができません。
今回は「ワインショップへ行き、ワインを選ぶ上でのおおまかな基準」に限定して、このvineyard location=テロワールを考えてみましょう。

ワインショップでは・・・大抵ワインは産地別に並べて販売されています。
ワインの産地といえばどこを思い浮かべますか?
フランス、イタリア、スペイン、ドイツ・・・ニューワールドといわれるオーストラリアやアメリカ、チリ、アルゼンチンなど世界の約60カ国に及びます。

「あぁっ!何を選ぼう。こんなにあったらわからない!!」
と、なる前にちょっと想像してみてください。
北国のルーツと、南国のフルーツ
何が違うでしょう?

日本では北のフルーツといえば青森のリンゴですよね。
南の代表は宮崎のマンゴーでしょうか?

日本に限らず、北のフルーツは淡い色合い~白い色合い、酸味がある印象ではありませんか?
南へ行くと色は黄色や紫など濃くなり、皮の下には糖度の高い果汁たっぷりの実が詰まっている。

スーパーへ行って果物を購入するとき、「今日はどんな気分かな。リンゴ・・・いやいやグレープフルーツ食べたい」と大抵の人はそれぞれ食べたい果物は決まっていて、一か八かで果物を購入される方は少ないはず。
ワイン選びも同じことが言えます。
というのもワインの原料は葡萄・・・そう、果物ですから冷涼な気候で育った葡萄からは酸の高い、青みを感じるような香りや味わいがあります。白ワインでいえば、青リンゴやシトラス、グレープフルーツ、ライム、レモンなど。

赤ワインでも冷涼な産地のものは色が濃くてもハーブやピーマンなどどこか涼やかな香りや味わいをもち、対して南の国のワインは完熟したふくよかな香りや味わいがあります。
白で言うと黄桃や、マンゴー。赤ワインの場合は、ジャムやドライフルーツにしたプラムやイチゴなどです。

無題

冷涼な産地というのは北ヨーロッパなど地理的に北部である場所や、緯度は低くてもアルプスやピレネーなどの山岳地帯にからむ標高の高い産地。
南半球ではより南極に近いニュージーランドや、南アフリカの南端あたりのことを指します。
温暖な産地の代表はオーストラリアや南フランス、南イタリア、スペイン、そして日本の山梨などです。標高の低い平地や、たとえ北のほうでも暖かい海流の影響をうける場所は温暖だといえます。
こうして考えてみると、少し産地とワインの香りや味わいの共通点が見えてきます。

例外・・・北でも甘いドイツのワインはいかがでしょう?
ドイツワインには甘いものが多くあります。

昔からドイツワインは葡萄をじっくり完熟させ遅摘みにして糖度をあげるか、後からワインへ葡萄果汁をたして甘くアルコール度数の低いワインをつくっていました。
甘みをプラスするのは専門的にはPH(酸度)と糖度とのバランスが悪いからだそう。
簡単に言うと、北の産地で自然に作っては葡萄が完熟せずいくら「遅摘み」といっても青みがかった未熟な味わいになりがちなので、糖分を足して、飲んだときのバランスをよくするためなんだとか。
現在はドイツのワイン法にこだわらず、葡萄の完熟を待ち、健全な葡萄からしっかりした辛口を作り出す優秀な生産者が増えましたが、そのくらい寒いドイツでワイン原料として高いポテンシャルを持つ葡萄を作り出すことは大変なことであるのかもしれません。

逆に南の古典的な産地、南イタリア、シチリアなどでは加熱したフルーツのような香りを持つ、非常にまったりとフルボディのワインができあがり、酸味の少ないのぺっとしたワインも中にはあるものの・・・優良な生産者のものは葡萄を健全な状態で完熟させるためにPHが低くなり酸味と甘みのバランスがとれていますし、また葡萄の中のリンゴ酸をまろやかな乳酸にかえる乳酸発酵をあえて行わずワインつくりをしますので南なのにしっかりした酸があり、飲んでいて飽きない骨格のあるワインとなります。

ワインの糖分というのは人で言うところの体の肉付き。酸は骨格です。
しっかりした酸が無ければそのワインは長期に熟成することができません。
ふくよかな甘みが無ければ人を魅了できない。
人も美しい姿勢のためにはコア=体幹が大切ですよね。

ワインも同様、甘みや旨みを引き締める酸はとても大切・・・美しさのためにはどちらも大切なんです。

北でも、南でも美味しいワインは酸味と甘みのバランスがうまくとれていると思います。


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