お茶と聞いて、大半の日本人が思い浮かべるのは、さわやかな香りと緑色が特徴の「緑茶」ではないでしょうか。
日本人が日常的に親しんでいる「緑茶」。しかし、その歴史や種類は、意外と知られていません。
あまりにも日常的すぎて、普段あまり目を向けることのなかったお茶の世界を探求してみましょう。

【中国から日本へ】

奈良時代、遣唐使や留学僧が中国から持ち帰ったものが、日本のお茶の始まりとされています。しかし、当時のお茶は「団茶」と呼ばれる固形のお茶で、色は黒っぽく、飲むのに手間を要することもあり、庶民にはあまり広まりませんでした。その後鎌倉時代、臨済宗の開祖、栄西が茶種とともに中国から持ち帰った抹茶が、今日の日本茶の原点と言われています。さらに、室町時代には、千利休が茶の湯を大成させ、抹茶は日本を代表する文化として発展しました。


【奥深い茶の世界】

お茶は、抹茶、玉露、煎茶、番茶の4つに大別されます。お茶は、栽培方法や、どの部位から作られるかによって、名称が変わります。番茶には、玄米茶、柳、ほうじ茶などの種類があります。その微妙な味わいの違いを、おもてなしの場面に応じて使い分け、楽しみたい。そのためには、茶葉の分量や、お湯の温度にも十分気を配りたいものです。

【味を決める3要素】

おいしいお茶を淹れる3要素として押さえておきたいのが、茶葉の量、湯の量と温度、蒸らし時間、の3つ。なかでも特に大事なのが、湯の温度です。一般的には、お茶の渋みも苦味もよく出る温度は、80℃(玉露は60℃)と言われ、高温になるほど茶葉が開くスピードが早くなります。玉露や煎茶の場合は、茶葉を開かせて、テアニンの甘みを引き出すために、低温でじっくり淹れ、逆にほうじ茶などは、香りを楽しむために高温でさっと抽出するのが基本です。
一方、抹茶は「薄茶」と「濃茶」と呼ばれる2つの淹れ方があります。2つの違いは、濃度の差によるもので、「うすちゃ」はふんわりまろやかな口あたり、「こいちゃ」はとろりと濃厚な味わいが楽しめます。敷居が高く感じられる抹茶も、道具さえ揃えれば意外に簡単。コーヒーをドリップする感覚で、好きなお茶を日常に取り入れてみたいですね。

◆おいしい煎茶の入れ方

1.茶葉を入れる(2杯分)
茶の量は10g(茶さじ山盛り2杯)を急須に入れます。茶葉にまんべんなく湯がいきわたるように、普段入れる量に応じて急須のサイズを選ぶとよいでしょう。

2.湯を冷ます
湯冷ましや茶碗に熱湯を注いでから、急須に移します。このひと手間で湯が適温の80℃くらいになるとともに、茶碗も温めることができます。

3.茶葉を蒸らす
急須に蓋し、1分ほど茶葉を蒸らします。急須をゆすってしまうと余分な渋みが出てしまうので、そのまま茶葉のよりが自然にほどけるのを待ちましょう。

4.完成
仕上がりの水色(すいしょく)も、おいしさを見極めるポイント。早いようなら少々待つことも。二煎目以降をおいしくいただくためにも、旨みが抽出した最後の1滴までしっかりと注ぎきってください。
低温でじっくり蒸らす煎茶や、高温でさっと抽出する番茶、茶筅で点てる抹茶。茶葉の形や成分にあわせて湯の量や温度を調整することが、おいしさのカギです。

渋みや甘さ、さわやかな色香・・・お茶にはさまざまな味わいがあります。その味わいを引き立たせてくれるのが、「お茶請け」。甘さで渋みを引き立たせ、塩味で甘みを豊かにしてくれます。ちょっと添えるだけで絵になる、見た目の楽しさもうれしいですね。そんなお茶請けと一緒に、世代を超え、時を経ても変わらない日本茶の魅力を、ゆっくりと楽しんでみてください。





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