人の食用に栽培されている穀物で、最も多いのは小麦です。小麦が一位で、米が二位、とうもろこしが三位。米は基本的にそのままの形で食べられる粒食であるのに対して、小麦は粉食が基本です。穀物を粉にしたものは、世界中でさまざまな形で食べられています。

穀物の中でも、小麦が世界でこれほど食べられているのは、なぜでしょうか?今回は、そのルーツをたどります。また、小麦粉をはじめとした粉食の古くからある、最も簡単な料理法として、世界各地に見られる「平焼き」に着目します。お好み焼も基本的には平焼きの仲間です。平焼きの成り立ちや、お好み焼のルーツをご紹介します。

【スタートは野生の雑草から】

今、世界中で一番多く栽培されている穀物である小麦。小麦はもともと野生の雑草で、それが栽培されて食べられるようになったものです。最近の考古学的研究によれば、今から二万五千年前、麦類はまだ人の手で栽培されず、完全には作物を植えたり、家畜を飼ったりしていませんでした。しかし、もうパンらしいものが焼かれていたということです。

四代古代文明の一つ、メソポタミア文明が栄えたチグリス・ユーフラテス川流域は、肥沃な三日月地帯と呼ばれました。地域の人々は、農耕が始まる数千年も前から、見渡す限りに実る野生の大麦や小麦を刈り取ってはでんぷんを集め、それを挽いて、焼いて、主食にしていたのです。

【人々を魅了する豊かな食感】

人々は、最初から今のように大麦より小麦を食べていたわけではなく、大麦が主役だった時代もあります。歴史が進み、粉食が本格化すると、大麦、小麦の位置が逆転し、小麦が主体になっていきます。パンも大麦で焼いていたのですが、大麦のパンはうまく膨らみません。ところが、小麦を使うと全然違いました。柔らかくて、おいしいのです。発酵という技術が加わるとなおさらです。こうなると、小麦が断然有利になります。

雑草から麦を見つけ、さらに大麦から小麦へという流れは、人間がよりおいしいものへと、おいしさを追及していった歴史なのです。そして、小麦粉からパンや平焼き、さらには麺類など多彩な食品が作られ、小麦粉の食品は多くの民族の主食となり、主要な文明を支えてきました。

【平焼きの歴史】

数千年という長い年月をかけて、小麦粉の料理は世界各地に広がり、さまざまな形で発展していきました。お好み焼も、小麦粉料理の一つです。お好み焼をぐっとシンプルに解釈し、でんぷん質の生地を平らなものの上で焼いた、平たい食べ物、つまり「平焼き」の仲間と見なせば、実はこれは太古の昔から人類が調理して食べてきたもの、歴史的に最も古い料理の一つです。

【ルーツは中国の煎餅?】

お好み焼は、中国の煎餅(せんびん)がルーツではないかといわれています。煎餅は、小麦などを水で練って、薄く平らに焼き広げたもの。中国三東省あたりで生まれたといわれ、今も中国各地に見られる軽食です。中国からさまざまな文化を取り入れてきた日本に、中国の煎餅が伝えられ、お好み焼として発展していったことは、無理なく想像できますね。

平焼きは、その調理のシンプルさゆえに、小麦粉以外にもいろいろな穀物、豆、いもなどを材料にしたものが世界各地で作られ、それぞれの地域の味として発展してきました。穀物の生地をフライパンや鉄板で焼く。もともとはそれだけのシンプルな料理から、生地に具材を混ぜたり、のせたり、ソースをかけたりして、さまざまな工夫を凝らし、おいしさのバリエーションが無数に生まれています。お好み焼も、その一つです。
日本人の大好きな粉モノ「お好み焼」。手軽な材料で簡単に作れるからこそ、どこでも、誰にでも親しまれるのではないでしょうか?

本場讃岐の味をご家庭で「手打ちうどんつるわ」

9f770a166f4810e11b42c67c98e02f44_s

(女子のお悩み解決コラム -WomanNews ウーマンニュース-)