日本ワインが注目され、各地に新しいワイナリーが登場すると共に、あちこちで日本ワインをテーマにしたイベントが開催されています。

日本ワインの主要な産地は多い順に

1位:山梨県
2位:長野県
3位:山形県
4位:北海道

となっています。

山梨県や長野県のワイン生産の歴史は古く明治時代までさかのぼり、白ワイン用の葡萄品種「甲州」
赤ワイン用のマスカットベリーAは日本ならではの個性あるワインを生み出します。

今回はそんな日本ワインの中心地、山梨・・・から遠く離れた九州のワイナリー事情をご案内いたしましょう。


九州のワイン作りの歴史

九州のワイナリーの歴史は山梨や長野に比べ若く、多くが平成になってからの設立です。
しかし、新しいが故に勢いやパワーにあふれ、欧米からの最新のノウハウに精通しているところが多くあり、各種コンクールでも輝かしい賞を受賞するワイナリーも増えてきました。
特に宮崎県の都濃ワイナリーはアジア最大規模のワイン審査会「ジャパン・ワインチャレンジ2015」で金賞を受賞し全国的にも、また世界的にもその名をとどろかせています。


今年開催された、その他のコンクールでも「日本で飲もう最高のワイン2015」で熊本ワイナリーの菊鹿シャルドネがプラチナメダルを含む複数の賞を。女性審査員による国際的なワインコンクール「サクラアワード2015」では大分県の安心院葡萄酒工房のシャルドネスパークリングがゴールド賞。宮崎県の五ヶ瀬ワイナリーがシルバー賞を受賞しています。
2003年から始まる「日本ワインコンクール」では先の都濃ワイナリーが何度も受賞し、今年は金賞こそなかったものの、熊本ワイナリー、五ヶ瀬ワイナリー、安心院葡萄酒工房が受賞。宮崎県の綾ワイナリーのマスカットベリーAも銅賞でした。

また、コンクールに出品するためにはある程度の生産量の確保と、コンクールとのタイミング合わせがあるので「あえてコンクールには出ない」とする優良ワイナリーも多くあります。


九州ワインの特徴

九州のワイナリーでは日本の固有品種「甲州」をほとんど生産していません。というのも、山梨県甲府市はワイン用の甲州を生産するずっと以前から生食用の甲州の生産地だったのです。
「さぁワインを造ろう」と思った時そこに甲州がすでに植わっていた。しかも沢山植わっていたんです。
山梨の方たちにとって甲州はとても大切な葡萄。

九州は、そういった甲州への思い入れがないかわりに「甲州をなんとかしないといけない」気負いもなかった。
良い言い方をすると自由と言えるのではないでしょうか?
夏は暑いですが、実は冬雪が降るような高冷地も多くあり寒暖差を活かした葡萄つくりを行う反面、台風の影響を受けやすいですし、雨も多く、湿気対策はどこのワイナリーも工夫しています。
そんな気候や土壌を研究して、それに合うようなメルローやカベルネソーヴィニヨンなどのヨーロッパ品種や、日本で交配され生み出されたマスカットベリーAから非常にオリジナリティある高品質のものをつくっています。
また、地元消費が多いせいか、お手ごろな価格のものが多いと思います。
(マスカットベリーAは20世紀初頭、日本で研究交配して生み出された日本産まれの葡萄品種。独特のイチゴのような果実香、ハーブ香、スパイシー、渋みや酸味が穏やかな点が特徴です。寒さや湿気に強く日本の気候に適しています)

九州は、日本酒はもとより、焼酎や泡盛が食文化に根付き、歴史的に大陸の影響を受けた長崎など多種多様。
気候の個性や、独特の食文化を背景にワインをつくる。そんなワイン作りには夢や可能性が詰まっています。


九州のワイナリー

福岡県

・(株)巨峰ワイン


福岡県久留米市田主丸町益生田246-1

1972年創立。巨峰葡萄100%醸造にこだわり、日本独特の葡萄酒作りを行う。
2008年全国酒類コンクールにおいて、1位・・・ブルーベリーワイン、2位にあまおういちごワイン受賞。
甘口ワインの他に巨峰から、繊細ですっきりした辛口のワイン作りをしています。あっさりしていて和食に合うのが特徴
代表銘柄・・・巨峰葡萄酒ドライ、巨峰葡萄酒ルージュ、ブルーベリーワイン、あまおういちごワイン

大分県

・三和酒類(株)安心院葡萄酒工房


大分県宇佐市安心院町下毛798

「いいちこ」を作り出す三和酒類が母体のワイナリー。安心院の盆地での寒暖差を利用し芳醇な香りをもつワイン作りが身上。イモリ谷というアペラシオンからユニークな個性をもつシャルドネや、メルロの他
カベルネソーヴィニヨン、マスカットべりーA,キャンベルアーリー。ソービニヨンブラン、デラウェアを栽培。
本格的なシャンパーニュ方式で作られるシャルドネスパークリングが有名です

・(有)由布院ワイナリー

大分県湯布院町中川1140-5

由布院ワイナリーは、2001年・現在の場所(南由布地区)に建設されました。2009年~2011年の間休館していましたが、2012年4月から営業を再開しています。
そして、2013年9月より醸造も開始し、新たなワイン造りをスタートさせました。以前に比べると、規模はかなり小さくなり、設備は年産15,000本程度で、すべての工程を手作業で行っています。
原料は自社栽培しているブドウだけでは不足しているので、大分県産ブドウや輸入原料で賄っています。
今後は、栽培面積を拡大しつつ、国産原料の比率を増やしていきたいと考えています。
初心に帰りブドウと向き合いながらのワイン造り(TheYUFUIN MADE)を目指していきます。(ワイナリーブログより抜粋)
と、ブログにもあるように、ここはブルゴーニュを思わせるフルボディのシャルドネHUFUINが有名でしたが、一時ワイナリーを閉鎖。
2013年復活以後はシュナンブラン、シャルドネ、ソービニヨンブラン、カベルネソーヴィニヨン、メルロ、キャンベルアーリー、シラーなど欧州系の品種からワインつくりをしています。
ここのワインを購入できるのは大分県内のほんの数件のワインショップとワイナリーのみ。

・久住ワイナリー

大分県竹田市久住町大字久住字平木3990-1

九重高原に2002年に設立。夏は爽やかな、冬は厳しい風が吹く場所で、その風によって葡萄が健やかに育つ。
メルロが有名だったが、早くからピノノワールに挑戦しバランスの取れたテーブルワインを作りだしている。
その成果あり、「2013年ピノノワール樽」が2014年国際ワインコンクールで銅賞を受賞。
ションベルガーなどドイツ系の品種から甘口のワインも作っている。

熊本県

・熊本ワイン(株)


熊本県熊本市和泉町三塚168-17

カリフォルニアをモデルに温暖な熊本で最新技術でワイン作りを行うワイナリー。Japan Women's Wine Award2014という毎年行われている国際ワインコンクール。
日本のワインだけでなく、世界中のワインがこのコンペディションにエントリーし、その中で「熊本ワイン」のワイン「マスカットベリーA」「マスカットベリーA樽熟成2012」が"銀賞"に輝き、「菊鹿セレクション五郎丸 シャルドネ樽発酵2013」が"銅賞"、「ナイアガラ」が"奨励賞"を受賞。
特に菊香シャルドネやカベルネソーヴィニヨンは国内で人気急上昇。

宮崎県

・雲海酒造(株)源泉の杜 綾ワイナリー


宮崎県東諸県郡綾町南俣1800-19168-17

南九州で初めての本格的な観光ワイン工場で、綾町産のぶどう ・ブラックオリンピアをはじめ、キャンベルアーリー、デラウェアなどからどちらかというとチャーミングでフルーティ。親しみやすい甘口ワインを主に生産している。
「 非加熱充填という、ワインボトルに詰める際に、
火を通さずに殺菌充填法を取るため、出来立てのようなフレッシュフルーティな味と香りが堪能できる若々しいワインに仕上がっています。」ワイナリーブログ・・・本体が雲海酒造という蕎麦焼酎メーカーでこの非加熱という考え方は日本酒や焼酎独特のもの。(・・・ワインはもともと出荷時に加熱しません)

・(有)都濃ワイン

宮崎県児湯郡都濃町大字川北14609-20

1994年第3セクターにより創立。20年前から現在まで九州のワイン産業を牽引する代表的な存在で、そのワインは国内外で大きな評価を得ている。
宮崎のテロワール、火山性の薄い表土などの特徴を生かした宮崎県内栽培葡萄による気骨あるわいんつくり。
元々はマスカットベリーAやキャンベルアーリーが有名でしたが、シラーやピノノワールなどでも結果を出してきている。

・五ヶ瀬ワイナリー

宮崎県 西臼杵郡五ヶ瀬町大字桑野内4847-1

標高600mの寒暖の差の激しいこの地と美しい水が、糖度と酸味のバランスが絶妙な葡萄を育みます。「地元で育まれた葡萄を100%使ったワインをつくりたい」という願いのもと、ワイナリーが完成したのは2005年。
ブラックオリンピアや、デラウェア、キャンベルアーリなどから甘くてフルーティなワインをつくる。
キャンベルアーリー2014が2015年サクラアワードで銀賞を受賞している。

・都城ワイナリー

宮崎県都城市吉之元町5265番地214

2004年設立、日本最南端のワイナリー。高温多湿なだけにブドウ栽培には悪戦苦闘しているのだとか。「神々の土地で古のお酒をつくる」「地域の人と地域の資源でつくる」をコンセプトに頑張っている。


九州でも10月23日~25日の博多駅での九州ワインフェスタなどワインイベントが増えてきます

ぜひ、日本各地のワインと共に九州のワインも楽しんでみてください





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