イギリスの貴族社会を描いたテレビドラマの影響か、紅茶の人気が再び高くなっています。今回は紅茶の種類といただき方についてお話します。

◆イギリス産の紅茶がない

「イギリス旅行へ行って、お土産に紅茶と思ったんだけど、どの紅茶もインドやスリランカ産でイギリス産の物がなかったよ」そうおっしゃるお客様が時々いらっしゃいます。確かに紅茶と言えばイギリスのイメージですが、イギリスでは茶葉は栽培されていません。茶葉の産地はインドやスリランカ、インドネシア、アフリカ諸国。紅茶は茶の質と並んでブレンドが重要で、ブレンドを得意とし、その中心となるのがイギリスなのです。

イギリス人にとって紅茶はとても大切な生活の一部。1950年代核戦争が危ぶまれた時代にはm「もし核戦争が起こった場合紅茶が不足するのは深刻な事態だ」として、パンなどの食料品と共に紅茶の備蓄も政府で議論されたほどです。毎食毎だけでなく、朝起きた時、午前午後の休憩にもお茶を楽しむため、イギリスでは茶器や洋菓子も発達し、洗練された紅茶文化をはぐくんできました。

そんな紅茶には実にたくさん種類があります。ほんの一部をご紹介するとこんな感じです。

・ダージリン

インド東北のヒマラヤ山麓で産する、デリケートさと力強さを兼ね備えた味わい。爽やかな後味が特徴で、極上品はマスカットのような香りを持ちます。レモンやミルクを加えないほうがおいしさは引き立ちます。

・アッサム

19世紀初頭にインド北東部アッサムに自生していたのを発見され、以来インド産紅茶の代表的存在。くせがなく、力強い味わいとこうばしさを楽しめ、ミルクティーにするとおいしいといわれます。

・ニルギリ

インド南部のニルギリ産の紅茶でセイロンに似た軽やかな味わいと甘い香りが特徴です。

・セイロン

スリランカ産、ふくよかな甘い香りと若干スパイシーな風味。ミルクティーに向いています。

・イングリッシュ、ブレックファースト

インド産とスリランカ産をブレンドしたもの。力強い味わいと香りを持ち朝の紅茶としてミルクと砂糖をたっぷり添えていただくのがイギリス流です。

・ルッシャン

黒海とカスピ海に挟まれたカフカス山脈の山麓で産する紅茶。デリケートな味わいでレモンティーにするとおいしいといわれています。

・キームン

中国産の香り高い紅茶。蘭の香りを持つとも、紅茶会の赤ワインともいわれミルクティー、レモンティーどちらにも合います。

・ラプサン、スーチョン

中国産のとても個性的な紅茶。松柏の煙で香りをつけた燻製香がするので好き嫌いがはっきり分かれます。あまり特徴のないブレンドティーに少し混ぜるというのも飲み方の一つです。

・ジャスミン

中国産の紅茶にジャスミンの花を加えたフレーバーティーの元祖。レモンもミルクも入れず、その繊細な香りを楽しんでほしい一品です。

・アールグレイ

専門店によってブレンドの配合は様々で、ダージリンやキームン、に花の香りをつけるなど。通はレモンもミルクも入れないで、そのまま繊細な味わいを楽しむそうです。

◆美味しい紅茶のいただき方

まず紅茶のカップとコーヒーカップは何が違うのでしょうか? 現在は紅茶とコーヒー兼用のカップも多くありますが、多くのコーヒーカップは保温性を大切にするので陶器でできた厚手で口が狭く、すとんとした形のものが多いのに対し紅茶用は磁器でできた薄手。香りを楽しむため口が広く浅めの形で、カップの中に繊細な装飾をほどこした凝ったデザインのものもあります。

紅茶にミルクを入れる場合、ミルクが先か後か大論争になったこともあります。100年以上も続いた論争の末、「ミルクが先のほうが、乳中のタンパク質の熱変化が少なくすっきりした味わいになる」とイギリス王立化学協会が2003年に正式に発表し、一応この論争には決着をつけました。ちなみにイギリスのカップルではティールームでは男性が女性にお茶を注ぎます。その際にはまず「ミルクを入れますか?」と聞くのがマナーなんだそう。

では、そのミルクは温めたほうがいいのでしょうか? それとも冷たいまま? 先に書いたようにミルクは急激に温めるとタンパク質が変質し、乳臭さが際立ちます。イギリスのロイヤルミルクティーではきんきんに冷えたミルクを先に注ぐのが正しいやり方ということもあり、正式には「冷たいミルク」を入れるのが正しい方法だそう。「そんなの紅茶が冷めちゃう!」日本ではそう思われる方も多いかもしれません。でもイギリス人は元来猫舌が多く、紅茶はそんなにアツアツでなくてもいい飲み物なのです。

◆紅茶の基本的な入れ方

1.
ティーポットを温めます
2.温めたティーポットにカップ1杯につき3g程度の茶葉を入れ、100℃の、必ず沸騰させたお湯を1杯につき150cc注ぎます
3.
ティーポットに蓋をしてしばらく待ちます(3分)
4.
美味しくいただきます

結構簡単ですね。とっておきの茶葉を選んで、休みの日の午後のお茶。ダウントンアビー風にティータイムを楽しんでみてはいかがですか? 




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