近年増加している「痛風」という病気をご存知でしょうか?想像してみてください。ある日いつものように目が覚めたあなたは、ベッドから降りようと、両足を床へと下ろします。足の指が床に触れた瞬間、突然襲いかかる激痛!昨日までなんともなかった指の関節が、骨折でもしたかのようにズキズキ痛んで歩けない、体重をかけてその場に立つことさえできない……これが「痛風」です。

主に男性がかかる病気ですが、近年増加傾向にあり、女性だから、と安心してばかりもいられなくなってきました。あなたの周りにも痛風で悩んでいる方がいらっしゃいませんか?


【痛風ってどんな病気?】
「尿酸」という物質が体の中に増えすぎると、尿酸塩という結晶となって関節の中に付着します。この尿酸結晶を、普段はウイルスなどを攻撃する「白血球」が異物とみなして攻撃します。このときに関節内で炎症が起こり、激痛となって現れるんですね。
「痛風」という名前の由来は「風が吹いただけでも痛むほどの症状だから」「きまぐれな風のように、痛む場所が移動したり痛みが変化するから」など諸説ありますが、いずれにせよ歩けなくなるほど「とても痛い」病気なんですね。


【痛風って女性でもかかるの?】
2004年に行なわれた「国民生活基礎調査」によると、痛風患者は全国に87万人いるとされています。また、血中に尿酸の多い「痛風予備軍」高尿酸血症の患者は500万人以上にも上るのだそうです。1986年の調査と比較すると、なんと3倍以上にも増えているんです!2004年の調査から10年を経た今なら、もしかしたらもっと増えているのかもしれませんね。
患者のうち98~99%は男性で、女性はわずか1~2%に留まっています。これはエストロゲンなどの女性ホルモンが、通風の原因となっている尿酸を体から排出するためなのだとか。

しかし!痛風患者の絶対数が増えているということは、当然女性の患者も増えているということ。87万人の1~2%ということは、全国で1万人前後は痛風を患っている女性の方がいるということですから、できるなら気をつけていきたいところですよね。


【こんな方は要注意! 痛風になりやすいタイプとは】
痛風って実は体質によってなりやすい人となりにくい人がいるんです。痛風は体内の尿酸が多い人がなりやすいと言いましたが、もともと尿酸がたまりやすい/たまりにくい体質、排しやすい/しにくい体質がありまして、同じような生活をしていてもなる人とならない人がいます。

つまり、女性でも体質によっては痛風になってしまう可能性もあるということ…生まれつきの体質自体を変えることは難しいですので、せめて気をつけられる部分を気をつけたいですね。一番気をつけるべき部分は日々の食事ですが、食生活以外でもこういうタイプの方は痛風になりやすいと言われています。

◎ストレスを感じやすい方
ストレスは痛風の発症に関係していることが分かっています。ストレスで心身の緊張状態が続くと体内の代謝が盛んになって尿酸の量が増えてしまいます。責任感が強く過度にまじめだったり、自己主張が激しく攻撃的な人は要注意!ときには肩の力を抜いてリラックスすることも大切です。
◎運動不足な方・太っている方
高カロリーの食事や運動不足は尿酸を増やす原因になっていると言われています。こういった習慣を続けている人の多くは肥満傾向にありますが、逆に言えば太っている人の生活習慣はそのまま痛風になりやすい生活であると言えます。
◎水をあまり飲まない方
水分をたくさん摂ってたくさん排出すれば、そのぶん尿酸も体外に排出しやすくなります。寝る前や起きた後に水を飲む健康法などもあるように、水分補給は人体にとって大切なこと。痛風対策としては、スポーツドリンクなどよりも何も加えない「水」のほうが良いのだそうです。


【痛風にならない食事法。尿酸とプリン体って?】
では実際に痛風になりにくい食事とはどういった食事でしょうか。秘訣は「プリン体」を抑えることにあります!プリン体とは、細胞内の核にある「核酸」を構成する成分で、DNAの原料になっているものです。生き物は細胞でできていますから、プリン体は肉や魚、野菜や穀物など、あらゆる食品に含まれています。もちろん私たちの体の中にもあり、日々生成され続けています。

通常プリン体は尿酸に分解されて対外に排出されますが、摂取するプリン体の量が多いとそれだけ尿酸も増え、多く体内に溜まることとなります。体内に蓄積された尿酸は結晶となって痛風発作の原因になりますから、まずはこのプリン体の過剰な摂取を控えることが重要になってくるんですね。


【プリン体を控えるには ~プリン体の多い食べ物】
プリン体はどんな食品に多く含まれているのでしょう?プリン体の量は「細胞」の量に比例するので、基本的に細胞の数が多い食品に多く含まれています。
例えば動物の内臓などです。豚の骨髄でダシを取った豚骨スープやレバー、モツ、白子、ウニ、タラコや明太子などの魚卵、牡蠣などの貝類、海老やカニなどの甲殻類、鰹節……見事に「良いダシの出る」ものばかりですね。

そう、困ったことにプリン体はとても「美味しい」のです。アミノ酸・脂肪とならんで三大旨味成分と言われています。プリン体はほぼすべての食べ物に含まれているのであまり神経質になっても仕方がありませんが、多く含む食品は、食べる量と頻度を調節して「ほどほどに」楽しむのが良さそうですね。

逆に尿酸値を下げる食べ物として海草類などがあるので、こちらは積極的に摂っていきたいところです。キノコや大豆などはプリン体そのものは多いのですが、尿をアルカリ性に傾けて尿酸を排出しやすくもするので、食べても問題ないそうですよ。

かつては「贅沢病」とも言われた痛風ですが、食生活の欧米化などに伴ない若年化が進んでいます。女性は男性に比べて痛風になりにくいとはいえ、「エキスの溶け込んだお鍋のスープを全部飲まない」「アルコールは尿酸の排出を妨げるので控える」「水をたくさん飲む」など、できるところからはじめてみると良いかもしれません。

痛風

(女子のお悩み解決コラム -WomanNews ウーマンニュース-)