きれいな人ほど良く眠る、というのが定説になってきています。
そんな中、人それぞれ仕事で忙しい時間、家事や子育てに追われるストレスや悩み、色々抱えているかと思います。
「早く寝なきゃいけないのに、もうこんな時間!」と布団の中で悶々としてしまう経験は皆さんも一度はあるのではないでしょうか?

今回は、良質の眠りで疲れをスッキリとり、美肌をつくる生活を送るためのポイントをご紹介したいと思います。

  • 睡眠の基礎知識

①睡眠とは
まずは医学的な観点から、睡眠の基礎知識をみてみましょう。
睡眠とは、周期的に繰り返される意識喪失に似た状態で、周囲の環境に反応しなくなり、感覚や反射機能も低下している状態のことをいいます。
睡眠は休息の完全な状態であると言えます。
睡眠が気絶と違う所は、いつでも目を覚ますことができる能力があるところにあります。

睡眠は脳の休憩が目的と考えられる人間の本能で、日常生活活動で消費されたエネルギーを補給して疲労を回復し、心身の活動エネルギーを蓄える役割があります。
日頃なんとなく毎日繰り返している睡眠ですが、生命維持にかかすことのできない、人間になくてはならない行動(生理現象)なのです。

②睡眠と美容の関わり
睡眠時は深い眠り(ノンレム睡眠)浅い眠り(レム睡眠)を繰り返していると言われています。
ノンレム睡眠とレム睡眠を1セットとして、一晩で眠りの周期を4~5回繰り返されています。
徹夜した後や極度に疲れているときは、いつもより眠りが深くなりますが、それは脳がノンレム睡眠を増やすように命令することによります。
また、昼間に身体と脳を活動させ、疲れると眠くなるという、睡眠と覚醒を繰り返させる仕組みも脳にプログラムされることで起きるようになっています。

ノンレム睡眠の特徴は、成長ホルモンなどさまざまなホルモンの分泌がされ、タンパク質を作り、免疫機能を高め、身体の疲労回復と修復機能が活発にされ、大脳の睡眠 と言われています。
タンパク質を作る、という部分ですが、これが美容に大きく関わってきます。タンパク質を作る、というのは肌のターンオーバーを促し、ダメージを受けた細胞を修復して新しく生まれ変わらせることを指します。
この肌サイクルがきちんとされていれば、どんな美容液を使うよりもキレイになれる最高の美容法であるわけです。

レム睡眠は睡眠から目覚めへの移行期間として脳を目覚めさせる眠りであるといわれています。
また、勉強したことを頭の中で忘れさせたり体で覚えたことを脳により深く習得させたりしている、という説もあります。
楽器を弾いたり、車の運転を練習したり、体育で逆上がりの練習をして、前日できなかったことが翌日にはすんなり出来るようになっていた経験はありませんか?
この体で覚えたことを忘れないように体にしみこませるプロセスも眠りによるものであると考えられています。

・眠りを誘うホルモン「メラトニン」はアンチエイジングホルモンだった

メラトニンは眠りを誘う作用があるホルモンで、脳の「松果体」から作られます。体内時計によって分泌をコントロールされるメラトニンは目が覚めてから14~16時間後に分泌が始まります。
朝起きた時間で分泌が決まるので、お昼近くまで朝寝坊するとメラトニンの分泌量が遅くなり、夜いつも寝る時間になっても眠くならない、という状況になります。

また、メラトニンは明るい光により分泌が抑制されるともいわれています。
そのため、夜は薄暗い環境で目に入る光の量が30ルクス以下で過ごすことが適切と言われています。
眠りを誘うメラトニンは、ビタミンEの約2倍の抗酸化作用があると言われ、細胞にダメージを与える活性酸素を取り除いてアンチエイジング効果を発揮してくれます。

  • 眠りのためにできること

①環境を整える

誰でも紛争地帯で周囲に爆撃が起きたり、災害が起きて住環境が滅茶苦茶になっているところで安眠することは難しいことです。
一方でストレスなくリラックスした状況で居心地の良い清潔なホテルではゆっくりと眠れるのではないでしょうか?
ホテルでは、快適な眠りのための工夫が沢山されています。

・睡眠時の最適な温度・湿度は、冬で16~20℃、60%、夏で25~28℃、65%であると言われています。
ベッドの中の温度は33℃、50%が最も安眠できるため、冬は寝る前にベッドや布団を暖めておくと眠りやすくなります。

・照明が明るすぎる、周りがうるさいと眠りに入りにくくなります。
広さは狭すぎると圧迫感があり、広すぎると不安を感じます。人によりますが一人なら6畳、二人なら10畳くらいが適当であると言われています。

②ベッドや枕の工夫

・枕は、頭寒足熱になるように気持ちの良い程度に冷たい方がいいとされます。マットは姿勢を保つためにある程度固いほうが疲れが取れやすくなります。

・体を締め付ける下着やパジャマは緊張感を与え覚醒させてしまうので、適度にゆるいものを使いましょう。


③刺激物を摂らない

・交感神経を休め、副交感神経を働かせるために刺激物は控えるようにします。夜はコーヒー、紅茶、緑茶、タバコを避け、ノンカフェインの飲み物を摂るようにします。


④心を落ち着かせ、リラックスする

・感情を揺さぶるような読書や映画を夜遅くまで見ると興奮してしまいます。仕事や人間関係のトラブルで気持ちが高ぶってしまうこともあるかもしれません。静かな音楽や好きな香りのアロマを使うなど、自分なりにリラックスできる方法を試してみるのも良いと思います。また、夜遅くにパソコンやスマホの画面をみるのも控えましょう。


⑤お風呂にゆっくりつかる

・ぬるめの湯(冬40℃前後、夏38℃前後)の入浴はリラックス効果があるため、入眠に効果的です。皮膚の温度が上がると、体から熱を逃がして、深部体温を下げ、眠りに誘ってくれます。


⑥空腹感・満腹感の調整

・寝る前にお腹が空きすぎると眠れなくなってしまいますよね。また、お腹がいっぱい過ぎても眠りにくくなります。眠りに入る2時間以上前には食事を終わらせるようにしましょう。


⑦体内時計を整える

・私たちの体内時計は25時間のサイクルになっています。
これは、1日24時間の地球の自転サイクルと1時間のズレが生じています。
これを調整するのが、朝、起きて朝日を浴びることです。このリズム調整が快適な睡眠の確保につながります。
また、光を浴びることは体内時計のリズムを整えるだけでなく「セロトニン」の働きを活発化させ、日中、前向きに活動的に過ごせる状態を作り出し、朝もスッキリ気持ちよく目覚めることができるよう働きかけてくれます。


1日働いてクタクタになって、夜ベッドに入って眠りに落ちそうになる、ウトウトしている時間は何ものにも変えがたい幸せな時間ですよね。気持ちよく毎日ぐっすり眠れるよう、夜の時間以外も少しずつ眠りのために昼間の時間を調整してみてくださいね。

みなさんが良い夜をすごせますように。


参考文献
『看護過程に沿った対象看護』学研 高木永子監修
『看護形態機能学 生活行動からみるからだ』 日本看護協会出版会 菱沼典子著


参考サイト

http://www.tarumi-labo.com/special/18/







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