人間の体は約60兆個の細胞から成り立っていますが、この細胞を構成する材料のひとつであるコレステロールは、私たちが生きていくうえで必要な役割をいくつも担っています。男性ホルモンや女性ホルモンなどの重要な構成成分でもあり、また脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸もコレステロールを材料として作られています。

■悪玉コレステロールと善玉コレステロールの違いは?

よく「悪玉コレステロール」と「善玉コレステロール」という言葉を耳にしますが、両者の違いを知っていますか? 悪玉コレステロールはLDLコレステロール、善玉コレステロールはHDLコレステロール」を指していて、採血をすると、LDLとHDLという項目が見つけられると思います。名前は違いますが、この2つは別々のものではありません。コレステロールという土台は同じで、コレステロールにくっついているアポたんぱくの種類が異なるために名前とその働きが違うのです。

コレステロールは中性脂肪とともに血流にのって全身へ運ばれますが、コレステロールも中性脂肪も脂質なので、血液に溶けることができず、単独では移動できません。そこで、コレステロールは「アポたんぱく」という特殊なたんぱく質と結合することで血液になじみ、移動しています。

■悪玉コレステロールが「悪玉」なワケ

悪玉コレステロールは別名LDLコレステロールと呼ばれ、小腸で合成されます。食品から吸収した中性脂肪を筋肉などエネルギーが必要な組織へ運び、残りを肝臓へ運びます。このように、悪玉コレステロールは全身のすみずみの細胞まで運ばれます。

その後、悪玉コレステロールは細胞内に取り込まれますが、細胞が必要とするコレステロール量には限りがあるため、過剰なコレステロールは細胞に取り込まれることができず、血液中にあふれます。この血液にあふれてしまったコレステロールが動脈の内膜層に付着するため、悪玉コレステロールは動脈硬化やドロドロとした血液の原因と呼ばれるのです。

■善玉コレステロールはコレステロール回収係

別名HDLコレステロール。肝臓や小腸、血液中で合成され、血液中や動脈壁にたまったコレステロールを回収して肝臓に戻す働きがあります。採血結果でLDLの数値が高い場合は、比例してHDLの値も高くなければ、血液中のコレステロールをスムーズに回収することができません。

■1番怖いのは酸化コレステロール

LDLが血液中で増加し、HDLによるコレステロールの回収が追いつかなくなると、血液の濃度は増してドロドロ状態になり、血流が悪くなります。ドロドロとした血液はさまざまな健康問題の原因となりますが、最も注意しなければならない問題のひとつに酸化コレステロールの生成があります。


ドロドロとした血液がゆっくりと血管内を流れている過程で、LDLは活性酸素によって酸化されます。活性酸素とは、体を酸化させる働きが強い酵素で、酸化されることにより私たちの老化や健康状態の低下は加速します。
ドロドロ血液は停滞しやすく、スムーズに流れることのできないLDLは動脈の血管壁の中に入り込みます。血管壁は血液中よりも活性酸素が発生しやすい場所で、血管壁に入ったLDLはほぼ100%酸化LDLに変えられます。

酸化LDLは体内で異物とみなされるため、体を守るための免疫機能が働き出します。白血球の一種が血管壁でマクロファージとなり、酸化LDLを食べて処理を開始しますが、この状態が続くと、マクロファージは酸化したコレステロールを食べ過ぎた状態となり、泡のような形状の細胞に変化します。

これらは血管の内皮細胞の内側にたまっていき、血管内部は狭くなります。この状態を「アテローム(粥状)動脈硬化」と言い、さらに進行すると、最終的に血管壁は破裂してしまいます。

LDLコレステロールとHDLコレステロールが過剰に増加している状態や少なすぎる状態を脂質異常症といい、生活習慣の改善が治療の基本となり、特に食生活の改善は重要です。1日の摂取エネルギーが適正か、アルコールを飲み過ぎていないか、コレステロールや動物性脂肪の多い食品を食べ過ぎていないかなど、普段の食生活を見直してみませんか?

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