これから秋になり動きやすい季節になるので紅葉など見に地方へ、はたまた海外へ旅行を計画される方も多いと思います。
今回は、テレビなどでよく耳にしたことがあるエコノミークラス症候群の危険性とその予防法についてお話しします。

旅行の前に読んで、みなさんに正しく予防していただければ、と思います。


・エコノミークラス症候群って何?

エコノミークラス症候群とは、飛行機からおりて少し歩いたところで、急に呼吸困難になり、ショックをおこし、最悪、死に至ってしまうという病気です。
エコノミークラスだけではなく、ビジネスクラス以上の席や、電車やバス、車での移動でも起きます。

病気がおきるメカニズムは以下の通りです。

車や飛行機などの狭い空間で長時間の活動制限があると、足の血流が悪くなります。長時間のデスクワークで足がむくむのは、この足の血流が悪くなることによるものです。
加えて、低気圧の乾燥した機内で、体は脱水症状になります。

この、血流が悪い状態の体に脱水が加わると、血液はドロドロになります。
血液がドロドロになると、血栓という血液の固まりができてしまいます。

足や下腹部の静脈に血栓ができると、足の血流を阻害し、悪さをします。
この状態は深部静脈血栓症(DVT)という病名で呼ばれています。

この足などの血管でできた血栓が、飛行機が着陸して席を立つなどの運動をきっかけに血液の流れが一気に良くなり、足から体の他の部分へと血流にのって運ばれ、肺の動脈をつまらせると急性肺塞栓症として呼吸器への障害を起こします。

これが、エコノミークラス症候群のおこるメカニズムです。

つまり、エコノミークラス症候群は深部静脈血栓症(DVT)と肺塞栓症という二つの病気が合わさって起こるもの、とも言えます。ちなみに、この血栓が肺ではなく、脳につまれば脳梗塞、心臓につまれば心筋梗塞になるわけです。
どこの血管をどの程度つまらせるかによって治療が変わるので、薬で治療ができる場合もありますが、緊急手術が必要になるなど、重症度が大きく変わります。


・発症リスクの高い人は?

血液がドロドロだったり、血液は固まりやすくなっていると血栓はできやすくなります。
具体的には生活習慣病(肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症など)や喫煙者、過度のアルコール摂取はリスクが高くなると言われています。
いきなり完全な禁煙は難しいかと思いますが、飛行機に乗る日だけでも禁煙するだけでリスクは変わってきます。

他にも妊娠中の方、出産後したばかりの方、経口避妊薬内服中の方もリスクが高くなります。


・どんな症状があるの?

肺塞栓症、深部静脈血栓症の症状について紹介します。
肺塞栓症の症状は突然の呼吸困難、胸の痛み、失神する、咳が出る等です。
深部静脈血栓症の症状は片足の痛み、痺れ、知覚鈍麻、動かしづらさ、赤くなる、腫れる、等があります。


・予防法

・水分摂取を心掛ける

動かずにいると喉の渇きは自覚しづらいですが、何もしなくても皮膚表面や吐いた息からの蒸発で、水分は時間と共に失われていきます。
コーヒーなどのカフェインを含むものは利尿作用があるので、水分をかえって奪われてしまいます。
一杯コーヒーを飲んだら、コップ二杯の水を取るようにしましょう。
コーヒーを飲んだ時のスイテインを歯から落とす役割もあり一石二鳥です。

・こまめに足を動かすようにする

機内では通路側に座り、こまめにトイレに立つなどしましょう。
トイレの前などで足の曲げ伸ばしをして軽いストレッチをして血流を促してあげます。
また、行儀は悪いですが、正座をしたりマッサージをするなどふくらはぎを圧迫してあげるとむくみの軽減につながります。

他にも、席に座った状態で足首をパタパタ曲げ伸ばす運動をするようにしましょう。
足首の曲げ伸ばし運動は、ふくらはぎの筋肉を刺激して、足の血流を促進すると言われています。
病院でも手術後の患者さんに血栓予防のための運動の指導として用いられているので、是非試してみてください。

長時間の旅行のあとに該当するようなことがありましたらすみやかにお近くの医療機関へ相談してください。早期に発見できればきちんと治り、治療後に再び旅行を楽しまれる患者さんたちも多くいらっしゃいます。

一番の予防は禁煙と生活習慣病の予防です。普段から健康的な生活を心掛けるのが望ましいです。が、忙しいと中々難しいですね。

きちんと予防をして、旅行をおもいっきり楽しんで、良い思い出を作ってください。



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