色彩心理学、という言葉を聞いたことがありますか?みなさんが、毎日目にして使っている色々な色。その全てにたくさんの力やメッセージがこもっていて、みなさんの毎日を彩っています。普段何気なしに選んでいるその色、身に着けている色が、あなたの心や周囲にも影響を与えているのです。 色彩は何処で感じるか、もちろん眼が一番ですね。でも、皮膚でもそれを感じていると言われています。光や色彩によって私たちの筋肉は緊張、弛緩を繰り返すのです。この働きを「トーナス」と言います。光の加減や色彩によって、体の筋肉が緊張・弛緩する現象を、脳波や汗の分泌量から客観的に示した「ライト・トーナス値」と呼ばれる数値があります。一番弛緩した正常値が23で、ベージュ色や、パステルカラーがこれに近く、青が24、緑が28、黄が30、オレンジが35で、緊張・興奮に変わり、赤は42で最高潮、血圧まで上げてしまいます。


なぜ、そのような反応が起こるのか?生体もまた種々の元素からなるもので、元素は常に振動しているため、その振動が光や色彩の波長(振動)に呼応するのです。つまり、光は生命、色は人の心と体に大きな影響をあたえる存在なのです。 色とは電磁波の一種であり、それぞれの色は、異なった長さの波長で振動しています。赤は波長が最も長く、それより長くなると赤外線となり、色として感じられません。逆に紫は、波長が最も短く、それよりも短くなると紫外線となり、やはり色として感じられません。「光源」「物体」「視覚」の3つの要素が揃ってはじめて、色は見えるのです。


17世紀後半、ニュートン(アイザック・ニュートン 英: Isaac Newton、 1642年 - 1727年)、が光と色の研究を始めたのは、彼がケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジの学生だった頃と言われています。彼が23歳の年、この年はニュートンにとって脅威的な年であり、「微分積分」、「光と色の理論」と、「万有引力」という3つもの大きな発見を、1年の間に成し遂げました。ニュートンの研究以降、色の正体が科学的に解明されていきました。また西洋医学の発達により、病気の治療も科学的に行われるようになり、色彩を使った治療は行われなくなっていきました。


18世紀に、ニュートンの色彩理論に反対運動を起こしたのが、ドイツの詩人、劇作家、小説家、自然科学者、政治家、法律家、と多面的な活動をした文豪ゲーテ(ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ:Johann Wolfgang von Goethe、1749年 - 1832年)です。ニュートンが「光学」を著してから約100年経った1810年、ゲーテの「色彩論」が出版されました。これは、ニュートンの「光学」に対する批判でありましたが、感覚としての色彩、さらに色彩が呼び起こす感情の問題についてすぐれた観察を行いました。 19世紀に、再び色彩の効果を治療に用いようと試みたのは、バビットとシュタイナー(ルドルフ・シュタイナー Rudolf Steiner, 1861年- 1925年)です。バビットは、赤色は血液循環をそ促し、青色は鎮静させ、オレンジや黄色は神経を刺激すると考え、色を使って治療するための様々な治療装置を考案しました。当時、その装置は禁止されてしまいましたが、現在のクロモセラピーなどの原型となりました。


哲学者であり神秘主義者でもあるシュタイナーは、ゲーテの影響を強く受け、シュタイナー学校を設立しました。シュタイナーの教育として、今も色濃く残りその自由で独創的な思想や校風が知られていますが、この学校ではシュタイナー 教育、およびその思想であるアントロポゾフィー(人智学)を学びます。子供の成長に合わせた色の使い方を導入しているのが特徴。壁の色も普通に平坦に色を塗るのではなく、濃淡やグラデーションをつけて塗っているそうで、これは「ラズール」と呼ばれる技法です。他の教育理念なども、とても興味深いモノです。


20世紀に入ると、ゲーテやシュタイナーの影響を受けたイギリスのテオ・ギンベルも。色の光を体に照射する装置を開発するなど、このようにして、色彩を用いた治療法は復活し、現代のカラーセラピーへと続いています。


あなたの部屋の壁は何色ですか?今日きている服の色は?そしてそれらはあなたにどんな影響を与えていますか?色というモノが持つ力、与えるモノを素直に感じてみましょう。色は、私たちが思っている以上に人の心の働きに影響を与えているのです。

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