先日、先輩歌手の方がとっても素敵にこの曲を歌われ感銘を受けました。

スカイラーク(Skylark)とは広義には鳥綱「スズメ目」「ヒバリ科」に属する鳥の名称で、この鳥は複雑多彩な長く良い声さえずりながら上空を飛び回ることから人々に親しまれてきた。日本では、ヒバリの鳴き声を「1升貸して2斗取る、利取る、利取る」。ヒバリの鳴と例えたりもしている。lark には「ばか騒ぎ」という意味もあるから、そう賢い鳥とは思われていない。それでもお前に尋ねたい。その空の高みから、私の愛しい人を見つけておくれ。そして、その人のもとに連れていっておくれと歌っている。

“Skylark” 1942年発表のジャズスタンダード。
作曲はホーギー・カーマイケル、作詞はジョニー・マーサー。

早世したミュージシャンのビックス・バイダーベックを偲ぶミュージカルが制作されるというので、親友だったボギー・カーマイケルがその主題歌にしようとバイダーベックの演奏スタイル、特にフレージングを思い出しながら1941年ごろ、自分の愛娘ラークにちなんでタイトルをつけ、楽器演奏曲として作曲した。ところが、残念ながらバイダーベックを偲ぶミュージカルは結局制作されなかったのだ。

そこで、カーマイケルはボーカル曲としても使えるように曲に手を加え、詩を付けてもらうべくジョニー・マーサーに渡した。1年くらい経ってから詩を付けたマーサーがやってきて空飛ぶ『ひばり』に思いのたけを託したこの曲を歌って見せた。「忘れたころに」というが、カーマイケルは、この曲をマーサーに渡したことをすっかり忘れていたという。曲の登録は詩の付いた1942年になされている。

ジョニー・マーサーのほうは、この詩をホーギー・カーマイケルの愛娘ではなく、当時想いを寄せていたジュディ・ガーランドを頭に想い浮かべて書いたという。その為か、いつもは筆の早いマーサーもこの歌詞には相当苦労して時間がかかった。にもかかわらず、ジュディ・ガーランドは知ってか知らずか、この曲を録音したりライブやラジオやテレビで歌った形跡がない。きっと、マーサーの切ない片思いだったのだろう。

彼は、1942年制作、ウィリアム・ホールデン主演映画 ”The Freet’s In!” (邦題:艦隊入港)で使われている”I Remember You”も「実はジュディ・ガーランドの為に書いたんだ・・」と友人に告白している。こちらの方は、ラジオ放送で彼女に歌ってもらえたようだ。

そんな彼が書いた歌詞を見てみると、

ひばりよ、君は何か私に告げることがないのかい?
私を愛している人がどこにいるか教えてくれない?
霧に包まれた草原でキスを待っている誰かがいるでしょう?

ひばりよ、君は春の緑に覆われた谷を見たことがあるだろう
そこでは私の心が木陰や雨の中をさ迷いながら花咲く小道に辿りつこうとしているのさ

一人ぼっちで飛んでいる時、夜になると驚くような音楽が聴こえてこなかった?
ジプシーが月に奏でるような悲しい音楽だよ

ひばりよ、君に見つけられるかどうかわからないけれど
私の心は君の翼に乗っている気分だから どこかでそんなものを見つけたら
わたしをそこに案内してちょうだいね・・

と、愛を求める少し哲学的でひねりのある歌詞が付いている。

この名曲は、1942年に登録されて以降、多くのアーティストが競って取り上げ、いくつかの盤がチャートの上位に入った。1942年の最初の録音はレイ・エバリーの歌で入れた「グレン・ミラー楽団」でチャート7位になった。同年ヘレン・フォレストが「ハリー・ジェームス楽団」で歌ったダイナ・ショアの盤が5位、同年「ジョン・スコット・トロッター楽団」で歌ったビング・クロスビーの盤が5位にそれぞれランク入りした。その後もアニタ・オデイ、アレサ・フランクリン、エラ・フィッツジェラルド等、数々のアーティストがこの曲を取り上げた。ホーギー・カーマイケルや、ジョニー・マーサーの自演録音もある。
 


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