筆者が40代だった頃、市販薬の業界をクライアントとした小さな会社を経営していた関係で、シンガーソングライター・小田和正さんの実兄が経営なさる横浜の薬局さんとお付き合いさせていただくことができました。そのころ聞いた話しですが、小田和正さんのお父様はご長男には薬剤師になって薬局を継いでもらい(この夢は叶ったわけです)、次男の和正さんはとてもやんちゃなうえに多方面にわたる豊かな才能をもっていたため、医師になって兄を助ける存在になってほしかったそうです。
さすがと言いますか親が子を見る目というのは確かなもので、和正さんは野球をはじめとするスポーツでも、大学院で修士まで取得した建築学の勉強でも、そして最終的にライフワークとすることになる音楽の分野でも、どれをとってもその才能が傑出していたため、高校生の頃から盟友・鈴木康博さんらと結成していたバンド「オフコース」で、数々の類いまれな名曲を世に送り出してきました。

今回はオフコースの名曲の歌詞の中から「男子が好きな女子に伝えたい気持ち」をピックアップしてみましたので、女子のみなさんには「へえー。男って、こんなふうに思ってるんだ」という発見につなげていただければ嬉しく思います。


【通り過ぎた どの時代にも 悔いはないけど 君のいない世界へ 戻りたくない】

オフコース最後のアルバムとなった1988年発売の『STILL a long way to go』のラストに入っている『昨日見た夢』、つまりCDとして発表されたオリジナル曲としてはオフコース最後の曲の一節です。男性は、本当に愛する女性にはこういった思いをもっており、「君を失うくらいなら どんな自由も この生命(いのち)さえ いらない」とつづきます。


【あなたの時代が終ったわけでなく あなたが僕たちと 歩こうとしないだけ】

女子と男子がお互いに好き合っていることは間違いないのだけれど、男子が思っているような人生を一緒に歩いて行こうという気持ちには女子の方がどうしてもなれないというか、そこまでのふん切りがつかない。こういう場合、残念ですが結婚には至りませんね。そのことがはっきりとわかったとき、男子は心の中でこんなふうに思っています。1980年リリースのアルバム『We are』からシングルカットされた『時に愛は』のカップリング曲である『僕等の時代』の一節です。男は、どうしようもなく、勝手な生き物です。あの小田さんをして、ですね。


【振り返らないで 今 君はすてきだよ 僕のゆくところへ あなたを連れてゆくよ 手を離さないで】

鈴木康博さんが在籍していた時代のオフコースの最後のシングル曲『YES-YES-YES』の一節です。1982年6月発売。この曲は小田さんはじめ鈴木さん、清水仁さん、大間ジローさん、松尾一彦さんの5人のメンバーが大好きな曲だったと言われています。今、男性が女性に「僕のゆくところへあなたを連れてゆくよ」なんて言ったら、「恵まれたセレブの坊っちゃんだから言える言葉よ」と切り返されてしまいそうですが、小田さんの生家は(昭和の中産階級なんてみんなそうでしたが)富裕層でも何でもなく、苦労の絶えなかった個人経営の薬店です。
東北大学や早稲田大学大学院で机を並べた同窓生たちはみな大きな会社に所属する建築士やエンジニアになってゆく中、30歳が近づいてきても小会場でのライブ中心に活動していた小田さんがどれほどの焦燥感に苛(さいな)まされながらも自分を信じ、音楽活動をつづけて、その後のJ-POP界の巨人としての地位を確固たるものにしていったのか。その意味では、愛する女性に「僕のゆくところへ あなたを連れてゆくよ」と言っている男性はまさに小田さん自身なのでしょう。

好きな男性からこんな言葉を伝えられた女性は「私にだって私のゆきたいところはあるけれど、まあいいわ。とりあえずあなたのゆくところへ連れていってもらいましょうか」と、返事をされてはいかがでしょうか。


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