私たち人間にとって最も身近な動物といえば犬ですよね。身近すぎてペットというよりはパートナー的な存在になってしまっているのが犬ではないでしょうか。その犬も病気やけがで病院に行くと手術をすることがあります。その手術、どうやって行われていると思いますか?

実は犬の手術内容って人間の手術とそう大差ないんですよ。まあ、同じ哺乳動物ですから当然と言えば当然ですけどね。人間と大差ないということは当然、手術中に大量出血すれば輸血が必要になってきます。ではその血は一体どこから来るのでしょう? 意外と知られていない、犬の輸血事情。アナタはどこまで知っていますか。

【13種類もある犬の血液型】

人間の血液とは根本的に違いますので、犬は犬専用の血液を準備しないといけません。かといって、そこらの犬を捕まえてきて「はい! 血を取ります。」というわけにはいかないんです。犬には人間と同じように血液型が存在し、きちんとその犬に合った血液を輸血しなければいけないんです。

ここで犬には大きな問題が。人間はA型B型O型AB型の4種類ですし、猫はO型以外の3種類、ゴリラはなんとB型のみ、他の動物は血液型の多様性が少ないものです。それに対して犬はなんと13種類以上もあるのだとか! しかも、ABO方式とは違いDEA方式というまた違う呼び方をしているので、輸血もちょっと特別になってきちゃうんです。自分の家の犬の血液型、アナタは知っていますか。

【じゃあ、緊急の時とかどうやって血液を探すの?】

緊急手術のように血液を急に要するようになった時、血液検査をするのは稀なケース。実は犬は人間のように違う血液を入れたら赤血球が壊れるなんて結果になりにくいため、そこまで輸血時の血液型にこだわることはないのです。

また、例え血液型がわかっていたとしても13種類以上もある血液型の中から適合する血液を見つけ出し、その病院まで持ってくることが現実的に不可能な状態ですので、どの血液型にも適合すると言われる血液を輸血するのが一般的。人間だとO型がこれにあたります。

ただ、この方法が取れるのは最初の1回だけと言われています。なんでも1度違う血液型を輸血したり別の犬にかまれてけがをしたことがある犬は、その型に対する抗体を持ってしまうため、その次からは受け付けなくなるのだとか。そのため、手術を繰り返す犬などはきちんと血液テストを受けることになるようです。

【意外と知られていない輸血犬の存在】

犬の血液といっても、すべての動物病院にストックがあるか? というとまずありません。必要な時は血液のストックのある病院に連絡し、譲ってもらうのです。けれど緊急の時はそうもいきませんよね。実はそんな時のために、あらかじめ病院では輸血犬(供給犬)という存在をピックアップしているのです。

輸血犬は病院で飼われていることもあれば、その動物病院にかかっている患畜の場合もあります。患畜の場合、多くの飼い主さんが協力的で、意外とすんなり血液の提供をしてくださるそうです。そうやって皆さんの善意で犬の手術が成功して行っているわけですね。

【輸血犬になるのには厳しい条件が……】

人間の献血だっていろんな条件があります。当然、犬だってどの犬でもいいってわけではありません。

・年齢が若い(1~7歳まで)
・体重20キロ以上
・狂犬病と混合ワクチンとフィラリア予防が毎年されていること
・麻酔をかけなくても採決できる大人しい犬

これに当てはまるだろうと思われるのは、レトリバーとかコリーとかでしょうか。ふっとそんなイメージを持ちました。体重20キロっていうのが結構大きな条件ですね。うちのスピッツのぷっくるも輸血犬に……と思いましたが、年齢と体重でアウトでした。

反対に輸血犬になることを断られてしまう犬は、以下のとおりです。

・過去に輸血を受けたことがある犬
・妊娠出産経験のある犬
・感染性の皮膚疾患のある犬
・血液で媒介される病気にかかっている、またはかかったことがある犬
・秋田犬

最後の条件に対して、「なに、秋田犬って! 秋田犬だけなんで外すんだよ!」と昔秋田犬を飼っていた筆者がむっとしたのですが、決して仲間外れというわけではなく、ちゃんとした理由があるのだそう。その理由とは、赤血球内のカリウム濃度が秋田犬だけずば抜けて高いから。血液って結構奥が深いんですね。

アナタの飼い犬ももしかしたら輸血のお世話になるときが来るかもしれません。その時、きちんとした知識をもっておかないと先生からの説明がちんぷんかんぷんとなることもあります。人とは違う生物だからこそ、理解を深め、もしもの時にその知識を役立てるようにしましょうね。



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(女子のお悩み解決コラム -WomanNews ウーマンニュース-)