「結婚は現実だ」というフレーズは有名ですね。「結婚には”安心感”が必要」「結婚にトキメキは必要ない?」なんて声もよく聞きます。でも、実際問題どうなのでしょうか?“トキメキ”について、生物学的観点・心理学的観点の両方から考察しましょう。

【生物学的トキメキの正体とは?】
愛する人とは一生連れ添いたいというのが世界中の恋人たちに共通する願いでしょう。しかし、一生“トキメキ”が持続するかといえば、それは歳を重ねるとともに減少していくというのが現実です。
そもそも“トキメキ”とは、実はとても本能的な感覚なのです。その正体は、脳内のドーパミンという脳内物質の放出にあります。このドーパミンが多量に放出されると、心拍・脈拍・発汗が激しくなり、論理的で理性的な判断ができなくなってしまうのです。

◆“トキメキ”が生まれた理由とは?
ヒトは、その進化の過程で2足歩行となり、他のほ乳類に類を見ないほど前頭葉が発達しました。この前頭葉の発達によって経験則による想像力が豊かになり、未来を予測し「理性的思考」のできる生物となったのです。
そのため、理性の強いヒトが本能のままに子孫繁栄に励めるように、一時的に脳の理論的思考をストップさせる働きが“トキメキ”という感覚になって現れるのです。もし、ヒトが“トキメキ”というものを持っていなかったら、子孫繁栄はしんどいもの以外の何物でもなくなってしまいます。
妊娠は女性にとって肉体的に大変な苦痛を伴います。男性にとっては、子供が生まれたら生きていくために必要な食事や経済的な保証を妻と子どもに与えなければならないからです。どんなにしんどい思いをしても、子供を産み育てる喜びを感じられるように、論理的思考を麻痺させ、トキメキに導かれるまま子孫繁栄に励むというわけです。

◆“トキメキ”は本能的感情?
現代の男女平等の社会において時代錯誤の考え方ですが、そこは、古来ヒトが誕生したときから考えると、男女平等でない時代が果てしなく長いのですから、いくら時代が男女平等となろうとも、脳の仕組みは、未だに古来のままなのです。
こんなふうにいうと身も蓋もありませんが、生命力や繁殖力というのは、生物の最も本能的な部分ですので、あくまで生物学的な脳の仕組みのお話だということです。

◆脳の老化現象が本能的な“トキメキ”の減少!?
だから、脳の本能的仕組みとして、“トキメキ”は卵子が老化してしまう前の出産しやすい20代前半までで、その後はだんだんとときめかなくなります。つまり、卵子の老化やグルコサミン・酵素等のように、年齢とともに減少していく老化現象と同じように、ドーパミンの放出も年齢とともに減少します。これは、脳の老化現象です。だから、20代半ばから歳を重ねるごとにときめかなくなるというのは、生物学的にいたって普通のことなのです。

【「結婚は生活だ」って本当?】
そもそも生物学的観点からいうと、理性の強いヒトが「愛する人と結婚して生涯連れ添う」ということは、現実問題として、とても難しいことなのです。結婚すると新たな人間関係ができ、子供が生まれ、育っていく過程で人間関係は変わっていきます。
また、独身時代のように自由気ままというわけにはいきません。そして家庭を守るために、自分よりも家族のことを考えなくてはなりません。さらに家族が幸せなときをすごすために、あらゆる努力もしなければなりません。

◆結婚の初めての難関とは?
また、人は結婚して家庭を持つまで自分の両親の「家庭観」の常識が一般的だと信じている人が多いでしょう。しかし、この「家庭観」は十人十色で全く同じ家庭観なんて無いのです。つまりお互いの「家庭観」の違いに驚き、合入れたり合入れなかったりで、結婚初のカルチャーショックとなるのです。
つまり、「当たり前」「常識」なんて言葉は、夫婦の間のでは通用しないのです。だから、お互いの家庭観を受け入れ譲歩し、2人の夫婦の形を作っていかねばなりません。そして、一緒に人生の山や谷を歩んでいくには、お互いの思いやりと強い愛情と努力が不可欠となります。

◆金銭感覚の違いが結婚の継続を妨げる?
さらに、生きていくために最低限必要なお金も必要となります。そして、この「生きていくために」の価値観も人それぞれです。その基準は、自分が育った家庭観です。
いくら愛があっても金銭感覚が余りにも異なり、家庭環境が異なると、お互い歩み寄れる最低基準の「価値観」が異なりますので、金銭面の感覚の違いで亀裂が入ることも多々あります。
こういった意味を総合的に、「結婚は生活だ!」といわれているのです。

【結婚にトキメキは必要?】
フランスの哲学者、モンテーニュの恋愛・結婚についての明言の中に『美貌や愛欲によって結ばれた結婚ほど、早く紛争を起こして失敗するものはない。結婚には、一定して変わることのないしっかりとした土台と、堅実にして慎重な行動が必要である。沸き立つような歓喜は、何の役にも立たない。』というのがあります。トキメキによって勢いで結婚すると失敗する、という意味です。
まさに、ドーパミン効果のトキメキによって論理的思考能力が鈍っている状況のまま勢いで結婚を決めてしまうと、離婚の可能性が高いことを言っているのです。

◆“トキメキ”は“安心感”を導く?
しかし、“トキメキ”が減少するのは、老化現象ばかりではありません。たとえば、「出会ったときに運命を感じた!」なんて人も、出会ってから長い年月が経つにつれて、結婚するときはトキメキを忘れて”安心感”に満たされているはずです。
れは、“慣れ”によって、”幸せ感”や「嬉しいな」と感じていたことが日常化して、いちいちときめかなくなっているだけです。でも、日常化するくらい幸せな関係の場合は、相手に絶大な信頼感・安心感が生まれています。
そして結婚を決意するときは、生涯連れ添う相手と信じて結婚します。恋人の普段の行動から、「この人となら・・・」という冷静な判断ができたというわけです。こうして結婚に踏み切って幸せに生涯ともに生きるのです。

◆お見合いには“トキメキ”を求めない方が良い?
一方、お見合や婚活パーティで知り合い、結婚までの期間が比較的短い人は、「嫌いなところが無い」程度が良いといわれています。激しい”トキメキ”を感じていると、冷静な判断ができずに、間違った結婚をしてしまう可能性が高いからです。
この場合は、「結婚してから愛を育む」パターンです。結婚後に相手を深く知っていき、”トキメキ”を感じることも少なくありません。
このように、幸せな結婚への決意には、激しい”トキメキ”は無い方が良いのです。

【”トキメキ”は成長する?】
「“トキメキ”を感じなくなった」といっても、愛が消えていない以上、ときめかなくなったわけではありません。“トキメキ”は弱くなっていくのではなく、激しいトキメキ時代が終わっただけで、”トキメキ”は成長しているのです。
そもそも“トキメキ”は、「幸せだな!」「嬉しいな!」という静かな”幸福感”をドーパミン効果で心拍・脈拍が上がって論理的で理性的な判断ができなくなった状態を表している言葉です。だから生物学的には、歳を重ねてドーパミン効果が無くなった場合、“トキメキ”は、静かな”幸福感”に戻るわけです。
たとえば、長く連れ添った夫婦や、10年以上付き合ったカップルは、出会ったころのようにときめかなくなったとしても、しみじみとした”幸福感”を感じるようになります。
また、ドーパミン放出がまだ減少していない若い時でも、愛が深まり信頼感が生まれ始めると“トキメキ”を感じなくなります。これは、慣れによる現象です。慣れることによって、激しい”トキメキ”が成長して静かな”幸せ感”へと変化していきます。これは、恋から愛、そして愛情へと、恋心が時とともに成長を遂げたともいわれます。

いかがでしたでしょうか。「一緒にいるだけで、『嬉しいな!』『幸せだな!』と思うことが多いな」と思ったら、安心感は既に存在しています。だから、結婚に迷ったら自分の心に問いかけてみましょう。正しい答えをあなたには知っているはずです!

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(女子のお悩み解決コラム -WomanNews ウーマンニュース-)