普段何気なく言っている言葉「いただきます」「ごちそうさま」。小さな頃から毎日言っているので特に意味を考えることもあまりないと思いますが、込められた思いについて考えてみませんか。素材を作った人、素材をはぐくんだ自然、命、調理をした人など様々な人への思いが込められているはずです。

「いただきます」の語源

「いただきます」の頂くという言葉は、神様や貴人の前で改まった儀式の日に神と人とが同じものを食べるとき、食べ物を頭と額に押し頂いたことが起源です。(『決まり文句語源辞典』(堀井令以知 東京堂出版 1997))食べる、もらうの謙譲語として「いただく」が使わるようになったことに由来しています。やがて食事を始める前に「いただきます」というようになりました。浄土真宗において「食材である生き物の命を絶ち、自分の栄養として取り入れる」ことへの感謝を表現する行儀作法でした。

「いただきます」の意味

「いただきます」には2つの意味があります。

・食事を作ってくれた人への感謝

料理を作ってくれた人、野菜を作ってくれた人、牛や豚などを育ててくれた人、などその食事に関わった方々への感謝の気持ちですね。お子さんがわかるようになったら「いただきます」を言う時にちょっと説明してあげるとよいですね。

・食材への感謝の気持ち

肉や魚はもちろんのこと、野菜や果物にも命はあります。食事の時にたくさんのものの命を頂いて私たちの命に代えさせて頂いているという気持ちから言う言葉「いただきます」なのです。

「ごちそうさま」の語源

「ごちそうさま」を漢字で書くと「御馳走様」となります。「馳走」とは本来「走り回る事」「奔走すること」を意味しています。昔は食事を用意するために馬を走らせ、食材を集めたことから「馳走」が用いられ、さらに走り回って用意することから、もてなしの意味が含まれるようになりました。そのご馳走になったことに関する感謝の言葉として「ごちそうさま」が使われるようになりました。

「ごちそうさま」の意味

「ごちそうさま」は食事の用意をしてくれた人が大変だったことへの感謝の意味が込められています。

伝えていきたい日本の心

「いただきます」と「ごちそうさま」が広く一般庶民に使われるようになったのは大正・昭和の時代です。「いただきます」「ごちそうさま」と言うような言葉を食事の時にいうのは、日本人の考え方がとても反映されています。世界を見てみると食事の際に「いただきます」「ごちそうさま」と言う習慣は日本だけのようです。宗教的な儀式はありますが、日本での使っている言葉とは意味が違うようです。

何気なく普段使っている言葉ですが、深く考えてみるととても良い言葉であり、ずっと伝えていきたい習慣でもあります。意味を知ることでより、心を込めて使えるようになるのではないでしょうか。伝えていきたい日本の食文化の1つであると思います。子どもに教えるときにも親がお手本になるといいですね。ついつい忙しいとおざなりになってしまいがちですが、心を込めて言いたいものですね。先ずは親からです。

少し前に学校給食のときに「給食費を払っているのだから、いただきますとごちそうさまを言わせないでほしい」と言ってきた親がいるというニュースを見たことがあります。どのような考えでそんなことを言ったのかとても理解できませんが、子供に伝えていきたい習慣であることに間違いはないと思います。

普段の生活の中で何気ない言葉、きっと他にも色々あるのでしょうが先ずは大切な「食」に関する言葉をとりあげてみました。日本人としてこのような習慣があることを誇りに思い後世に残していきたいものだと思います。



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