筆者が働くのはフランス料理店です。イタリアンやフレンチが増えるとともに、今ではマナーも広く浸透して、美しいマナーで食事をされる女性が増えてきました。ただ、メインやスープを美しく召し上がるのに、パンの取り扱いが残念だと勿体ないです。同時にお客様自身も疑問に思っていらっしゃるのか、パンとパン屑のマナーについてご質問を受けることが結構多くあります。


◆パンはどこに置く?

お店によってパンは、サービス係がパン皿に乗せてくれる場合と、かごに入ったパンがテーブルの真ん中に置かれる場合があります。かごに入ったパンをいただくのもやめるのも自由。いただく場合はメインのお皿の左手に置かれたパン皿にとりわけます。パリのビストロではパン皿がない場合がありますが・・・この場合はテーブルに直接置いちゃいます。

そういったお店のテーブルクロスは、大抵一組一組取り替える紙製です。汚れが気になるなぁ・・・というときはメインのお皿の隅に置かれても良いと思いますが、その時はメインを食べ終わると同時くらいにパンも食べ終わる。下げていいのかいけないのか迷うような状態にしないのがいいと思います。日本人サービスマンは待ってくれますが、パリならば「ど~すんの?」「パンとってよ」って早口のフランス語でいわれ、折角の楽しい旅行で小さな「むっ!」を感じるかもしれません。


◆パンの召し上がり方

「パンの食べ方なんて簡単でしょ!」と思われる方も多いと思います。パンはバターをつけるのもつけないのも自由ですが、仮にお二人の席でバターが一皿にお二人分乗って出てきた場合・・・どうされます?ひとくち、ひとくち。その共有のお皿から取られるお客様も多くいらっしゃいますが、あらかじめ自分が使う分くらいを自分のお皿に取り分けて、そこから使うほうが上品です。パンは必ず一口にちぎりましょう。かぶりついてはいけません。バターナイフでほんの少しバターをとり、パンの上に乗せるようにつけて、そのままぱくっと食べましょう。けして、食パンにマーガリンを塗るよう塗りたくってはいけません。

何度も書くようですがバゲットにしてもブリオッシュにしても、丸のままのパンをぱくっとかぶりつくのは、なしですかならず一口にちぎりましょう。いかに両手で可愛らしく持ったとしても、かじりつくのはなし。また、ご自分の真ん中におかれたお料理のお皿が下げられた途端に、パン皿を目の前に移動させて真ん中においてパンに集中するのもやめたほうがよいマナーです。

サービスマンが次のお料理を運んできた時、サービスの質にもよりますが、「お料理まいりました」とパン皿をどかすことをうながしてくれたり、サービスマンが「失礼します」とパン皿をどかしてくれるならまだしも、皿をお客が動かすのはマナー違反ですし、これまた結婚式場などサービスマンが不慣れなアルバイトさんであったりした場合、下手をするとさっきまでパンが置かれていたテーブルの端にお料理が置かれ、目の前でパンとメインの立場が逆転するということがあったと聞いたことがあります。


◆テーブルにこぼれたパン屑はどうしましょう?

筆者がフランスへ留学しホームステイ先でまず注意されたのがパン屑の取り扱いです。自分で集めて皿に戻したり、手で床へ払い落としたりするのはNG。「パンくずはお皿に戻してはだめよ」マダムから注意されました。レストランでも、パンくずは触らずそのままに。デザートやコーヒーの前にサービスマンが掃除してくれるのを待ちます。


いかがでしたか?簡単そうに思えて、うっかりするととてもお作法が目立ってしまうパン。ビジネスマンは仕事上の接待で案外しっかりとマナーが身についていることも多いので、パンの召し上がり方もきちんとできている方が多いように感じます。お友達同士で気軽に外食をする女性はそういう意味では細かなマナーはご自身の意識次第。小さなところにもきちんとしたマナーを身に付けて、食べる姿も美しい女性でありたいですよね。




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