四季折々の風景を楽しむことが出来る私たちの国、日本には、≪梅雨≫という、雨の多い期間があります。「洗濯物乾かなくって嫌だなー」「じめじめするからきらーい」「雨がやまないと外にも出られない!」と雨が降り続けるこの季節を嫌がる人も少なくはありませんね。

でも、昔の人たちは、恵みの雨と言って雨を歓迎するとともに、季節を彩る情緒あふれる風景の一部として親しんできたのです。同じ雨でも季節や降り方によって呼び方を変えていた昔の人たちは、繊細な感覚を持っていたことでしょう。雨を表す言葉はとても美しい物ばかり。その言葉を使って表現してみると、鬱陶しいだけかと思っていた雨が途端に美しく、愛おしいものに感じられるはず。

ちょうど梅雨のこの時期、せっかくなので雨にまつわる言葉、覚えてみませんか?


【梅雨(つゆ・ばいう)だけじゃない!このころに降る雨の呼び名】

この時期に降る雨って≪梅雨≫という言い方しかないと思っていませんか?実は、梅雨って他にも言い回しがあるんです! 梅の実が熟す頃に降る雨ということで≪梅霖(ばいりん)≫、旧暦で5月ごろに降るという意味で≪五月雨(さみだれ)≫、麦が実るから≪麦雨(ばくう)≫、二十四節気の芒種の時期に降るということで≪芒種雨(ぼうしゅあめ)≫、田に水を引くことが出来るから≪水取雨(みずとりあめ)≫ね?梅雨だけでこんなにいっぱい呼び名があるんです!

じとじとしたこの季節も「麦の実りをもたらしてくれる麦雨の季節ね」「梅霖かあ。今頃梅の実がなってるんだなあ」なんて情景を思い浮かべてみると、ちょっとだけ風流な気持ちになれますよ!


【季節によって変わる雨の古称】

雨は梅雨にだけ降るものじゃありません!ということは他にも雨の呼び方があるはず!ということで、季節雨の古称を並べてみました。

新年あけてすぐ、三が日以内に降る雨-御降(おさがり)-
新年開けてすぐに雪や雨が降ると「御降」と呼ばれ、豊作の年として喜ばれていたんだそう!吉兆の一つとして喜ばれていました!

菜の花が咲くころに降る雨-菜種梅雨(なたねつゆ)-
菜の花を濡らすように長く降る雨を菜種梅雨と呼びます。時期的には大体4月中旬くらいでしょうか?梅雨入りのちょっと前ですね。この時期に降る雨は、菜種梅雨のほかに≪穀雨(こくう)≫という呼び方もあります。ちょうど穀物が雨の恵みで芽吹くころだからでしょうか?生命の息吹を感じさせる言葉ですね。

いくぞ!今から梅雨本番だぞ!-走り梅雨(はしりつゆ)-
5月下旬、そろそろ梅雨に入るかなーという時期にちょっとだけミニ梅雨が訪れます。何日か連続して降り続ける雨、それはさながら雨の準備体操。「今から降るぞ?行くぞ?用意はいいか?」の合図のようですね。地方によっては迎え梅雨ともいうようです。

七夕時期の雨-灑涙雨(さいるいう)-
七夕のころに降る雨を灑涙雨といいます。牽牛と織姫が別れたくない、寂しい、と泣いているから雨が降っているんだと昔の人は思ったんでしょうね。涙雨ともいうなんとも物悲しい呼び方です。

秋雨(あきさめ)はありきたり!違う言葉で読んでみよう-秋霖(しゅうりん)-
秋口に降る雨を秋雨というのは有名です。でも、秋霖、という呼び方は知らない人も結構いるのではないですか?「秋霖の音が美しいですね」「秋霖の季節ですね」そんな言葉がすらっと出てくる女性って、なんとなーく、賢く見えるような気がします。

有名なのに意味を知らない人多数-氷雨(ひさめ)-
氷雨という言葉は有名ですよね。でも、どの時期の雨?どんな降り方する雨?と聞くと知らない人は多いはず。氷雨って面白いことに夏と冬、両方で使われるんです。夏の雹や霰、冬のみぞれ交じりの雨を指す言葉が氷雨ってこと。しとしと降る冷たい雨という印象を持っている人が多いみたいですが、本当のところ、そんなにゆったりした雨を指す言葉ではないんですよね、実は。

冬のさむーい時期の雨-山茶花梅雨(さざんかつゆ)-
12月ごろ、山茶花という可愛い花が咲きます。その山茶花に雨が長く降り続ける様を山茶花梅雨と呼ぶのです。想像してみてください。灰色の空の下、桃色の可憐な花が雨に耐える姿。情緒あふれる光景だと思いませんか?


どうです?いろんな種類があったでしょう?でも、ここで挙げたのはほんの一例。雨の呼び名は他にもたくさんあります。水の多い国、日本だからこそ、こんなに雨に関する言葉があるんですね。興味を持った方は検索してみてください。昔の人が感じていたように、雨のある光景を素敵なものとして感じましょう。



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