EU(欧州連合)に残留するか。それともEUから離脱するか。世界中が「残留」で楽観視していた注目の英国民投票は2016年6月24日、大方の予想を裏切り離脱派がおよそ52%の支持を得て勝利しました。残留派を主導してきたキャメロン首相は離脱派の勝利が確定するや即座に辞意を表明。全世界的な経済混乱への不安から世界の株式市場ではこの日一日で2兆ドル(およそ200兆円)の価値が消え、比較的安全な通貨と思われている円の相場は急騰しました。今回はこのニュースを受けて、経済学士(慶應義塾大学)でもある筆者から同胞女子のみなさんへ「英EU離脱確定以降の時代を何に気をつけて暮らして行くべきか」についてお話ししたいと思います。


【これから就活の女子はここ数年の先輩の体験談が全く参考にならないことを心してかかるべし】

今年も含めてここ数年が就職活動の時期にあたり既に大手企業の内定を手に入れたり大手企業で活躍中の女子たちと違って、これから就職活動が待っている女子のみなさん。たいへん言いにくく気の毒ではありますが、みなさんの就活は長く厳しい冬の時代にぶつかることになります。

今回の英国のEU離脱の世界経済に及ぼす影響の落ち着きどころまでは誰にも予測はできませんが、少なくとも近視眼的な目しか持たない投資家がリスクをできるだけ軽減する行動に出ることは間違いないため、わが国は今後かなりの期間を円高と株安の基調の中で航海して行かなければならないことだけは間違いありません。大手企業が新規採用に大胆であった時代は去る6月23日で終わったと認識してください。確実に、正社員の新規採用については慎重姿勢に転じます。就活に成功した1つ上2つ上の先輩の話は、もう何の参考にもならないと思った方がいいです。


【外国人観光客や爆買い客は減少します】

ここ数年の円安の影響で順調に数を伸ばし昨年は2000万人近くにまで達した外国人観光客ですが、今後は円高となり減少することが予想されます。また、百貨店をはじめとする日本の大手小売企業にとっての救世主的存在であった東アジア地域からのいわゆる“爆買い客”の数も減って行くでしょう。観光業や大型小売店勤務でこの2~3年はホクホク顔で賞与の季節を迎えていた正社員女子のみなさん。今後はなかなか大盤振る舞いは期待できないと思っておいた方がいいかもしれません。


【年金の支給開始年齢が引き上げられるおそれも。それが嫌な女子はきちんと投票行動で示すこと】

今40代の後半にさしかかってきたくらいの女子にとっては何とかあと十数年頑張って働いて年金を受け取れる年齢に突入したいという思いがあるかと存じます。でも今回の英EU離脱の警戒感から極端な株安となれば、年金受給開始の年齢が現在の65歳から引き上げられるおそれがあります。わたしたちが将来受け取れる年金の原資は言うまでもなく公的年金積立金ですが、現時点で130兆円あるこの積立金は国内外の株式市場で運用する割合を今の政権になってそれまでの4分の1から2分の1にまでその依存度を高めました。したがって今回のような大幅な株価の下落に直面すると、わたしたちが少ない収入の中からコツコツと拠出してきた年金原資は大量に失われたおそれがあるのです。

このようなことから、英国発の株安はわたしたちの年金積立金が巨額な運用損を出していることにつながっているおそれがあるため、わたしたちは65歳まで何とか頑張れば年金を受け取れるという希望を打ち砕かれ、余生があと何年もないような年齢になるまで年金が貰えないという危険性を孕んでいるのです。こういう不安定な年金資源の運用姿勢に反対の立場の女子は、国政選挙の際の投票行動を通してきちんと意思表示をしましょう。ギャンブル性の高い方法で年金原資を運用するのではなく、強い人から多く税金を取り弱い人に分配するといった基本理念の政党や候補者に投票すべきなのです。


今回お話ししたようなことをある程度は認識してかからないと女子のみなさんも痛い目に遭ってしまうおそれがあるということを、2008年9月のリーマンショックの際に小さな会社の経営者として痛い目に遭った筆者としては、老婆心ながら申し上げざるを得ないのです。


エイゴックス

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(女子のお悩み解決コラム -WomanNews ウーマンニュース-)