いつもWomanNewsを読んでくださっている読者のみなさん。みなさんは今、「生活が楽じゃないのは自分のせいだ」とか思っていませんか。「自分の努力が足りず、ちゃんとした正規の仕事に就いてこなかったから貯金もできず、苦しいのだ」なんて考えてはいませんか。「子どもを塾に通わせてやることすらできないのは、ふがいない自分たち親のせいだ」なんて思っていませんか。
全部、違います。少なくとも近代的な憲法を持っている国においては、人間らしい生活ができない社会を放置していることは政治の責任であり、安心して暮らせる社会を作れていないことも政治の責任なのです。


◆自己責任という言葉は、強者が弱者を洗脳するために使いはじめた言葉

高千穂大学経営学部教授で政治学者の五野井郁夫博士は、「安心して暮らせる社会を作れていない政治家としての力量不足を、弱い立場に居る人たちに“自分の努力不足のせいだ”と思わせて疑いすら持たないほどにまで洗脳することに10年、20年かけて成功したのが今のわが国の政治権力である」といった趣旨のことをおっしゃっています。

精神科医の和田秀樹さんは、今の日本の社会を「ちょっと失敗しただけで“あいつは終わったな”と言われ、弱者ばかりが責任を問われるかつてないほど冷たく陰湿な社会」だと言います。

評論家の古谷経衡さんは、「主義主張を超えて同じ日本国民を家族のように愛することは近代国民国家の基本中の基本であるはずなのに、今の日本では“強者の側の思想信条”に同調しない者は容赦なく自己責任論で切り捨てられる」という趣旨のお話しをされています。


◆多くの女子の人たちが「努力が足りない」とすり込まれて、文化的な生活を営めない時給で働いている

こうして、なかなか正規の職に就けない多くの女子のみなさんが「努力が足りない」「自己責任」とすり込まれて、文化的な生活を営むには全然足りない時給での労働に従事しているのが今の日本なのです。本当なら、日本型雇用形態の維持が困難になってきたときに、働く人みんなの給与水準を全体的に落としてでも「従業員はみな同じ会社で働く家族のようなもの」といった日本型経営の感性を保守するべきだった。そうしていれば、これほどまでに弱い者に冷たい社会にわが国はならなかったのだろうと思います。そうしなかったのは、「半永久的に強者のままでいたい」と考えた与党政治家のセンセイがたと、中産階級が崩壊して行く中で“土地”を所有していたがために生き残ることができたセンセイがたの支持層である“同調者”の人々だったのでしょう。


◆では、女子はどうしたらいいのでしょうか

では、女子はどうしたらいいのでしょうか。先ず、女子のみなさん一人一人が大きな権力を持っている人に対して、「非正規の安い時給の職しか提供できていないくせに、威張るな」と思うことです。

次に、「予言の自己成就」を防止すること。どういうことかと申しますと、前述した五野井郁夫博士が話している例で説明するなら「与党だけで〇〇議席を超す勢い」などとマスコミかわら言われると、「自分が一票入れたくらいで女子に冷たいこんな状況が改善されるわけでもないわ」と、「自分の一票など無駄だ」と思い込んでしまうことを、周りが防止してあげることです。庶民の心に「諦め」がすり込まれているわが国では、大きな国政選挙でさえ半数の人は「どうせ変わらない」と思い込んで投票に行かないため、営業上の方針から政治権力に気をつかったマスコミの予測そのままの選挙結果が出るのです。


◆さいごに

簡単に言えば、せめて1,500円程度の時給の実現を政策として掲げているところに一票を入れましょうということです。本当に困っている女子から相談を受けたときには生活保護の適用をためらわない方針のところへ一票を入れましょうということです。
女子のみなさんが本当に真面目に懸命に生きていることを筆者は知っています。そんな貴女が休日に映画を観に行くお金さえもないのは、自己責任なわけがないじゃありませんか。


(女子のお悩み解決コラム -WomanNews ウーマンニュース-)