もう十分に地位を確立した人は別に威張り散らさなくても、誰もが少しでも生きやすく、働きやすくなることだけを心がけて仕事をすればいいのにと思いませんか。現実はどうもその逆のようで、特別な地位にある時間が長くなってくると人間はhubris(ヒューブリス。傲慢で自信過剰、過度の自負、不遜で尊大といった意味)になる傾向があり、これが企業のトップや管理職に発症すると経営自体がおかしくなって、いずれ大変なことになってしまうのです。

女子の皆さんなら少なからず、このような上司やボスに遭遇してしまった経験がおありなのではないでしょうか?英国の精神科医で外相や厚生相も務めた経歴をもつデービッド・オーエン氏は、権力や権威の座にある人のこういった傾向を「ヒューブリス症候群(傲慢症候群)」と名づけ一種の人格障害として位置づけていることを、2015年3月15日付の『朝日新聞デジタル』が記事にしています。

それでは、女子の皆さんの身近にもいる「ヒューブリス症候群」のボスを見破る方法を記事の中からピックアップしてご紹介させていただきます。その中で皆さんが「この職場に長居すべきか否か」で迷ったときの参考にしていただければと思います。

<参考:『傲慢トップは経営リスクか「人格障害」ビジネス界注目』2015年3月15日付「朝日新聞デジタル」>

【自己陶酔の傾向があり、「この世は基本的に権力をふるって栄達をめざす劇場だ」と思うことがある】

いませんか? めったにご本人にはお会いできないけれど、スカイプ会議などでディスプレー上ではしょっちゅうそのお姿を目にする社長さん。お話している間にだんだんご自分に酔ってきて、何だか英雄の役を演じている役者さんのように見えます。こういう方が経営なさっている会社は、今はよくても将来的には疑問符が付きます。

【何かをするときは、まず自分がよく映るようにしたい】

仕事のやり方を変更したり、皆さんが慣れるまでちょっと戸惑うようなことをお願いしたりする際に、「俺は上に文句言ったんだけどね」と一言付け加える管理職がいませんか。これ、ヒューブレス症候群に特徴的な症例の一つです。注意しましょう。

【偉大な指導者のような態度をとることがある。話しているうちに気が高ぶり、我を失うこともある】

経営トップに限らず、女子の皆さんの直属の上司にもこういう方がいませんか? 朝礼で訓示をしている最中に、次第に「どこの何様?」といった感じの態度になってきて、しまいには何を言ってるのかわけがわかんなくなる人。勘弁していただきたいですね。

【自分のことを「国」や「組織」と重ねあわせるようになり、考えや利害も同じだと思ってしまう】

組織というものはしょせん、そこに生きる人々がより生きやすいように人間が作るものです。ところが、ヒューブレス症候群に陥ってしまっている人にとって、その組織がイコール自分であり絶対的なものだと信じ込んでしまっています。

【自分の判断には大き過ぎる自信があるが、他の人の助言や批判は見下すことがある】

このタイプの人は、それほど地位が高いわけでもないのに正社員であるというだけでバイトの人を見下していたりする「普通のサラリーマン」の中にもよく見られます。女子が身近な問題として「こんな職場、やめた方がいいのかしら」と思うのは、この手のヒューブレス症候群の人と同じ部署で働くことになってしまったときかもしれません。

【「いずれ私の正しさは歴史か神が判断してくれる」と信じている】

ここまでくると、かなり「お手上げ」に近いヒューブレス症候群だと言うことができます。オーエン氏は、ここまで重症のヒューブレス症候群にかかってしまった人への対策として、「身近な人から、目を覚ますようにいさめることが必要だ」という趣旨のことを述べています。

さて女子の皆さん。あなたの職場にもヒューブレス症候群に陥ってしまっているボスや上司はいませんか? そういう人が過大な権力を握って誰の意見も聞かずに突き進んでいるような状態であったとしたら、やはりその職場でずっと働きつづけることは、よく考えた方がいいかもしれません。

あるいはまた、手に職をつけることにつながるような副業や技能学習を始めて、将来的にはヒューブレス症候群の上役に使われなくても生活ができるようになることです。筆者は一人でも多くの女子にそうなっていただくことこそが未来に向けての希望だと、以前からそう考えてまいりました。

聞いたところによると、あるITベンチャー企業の社長さんが、主に「不登校になってしまった女子や男子」を対象にして、プログラミングの技術を教える学校を開設する準備を進めているそうです。女子が“ヒューブレス症候群の大人”に支配されずに生きて行くためにも、歓迎すべき動きではないかと思っております。



max16011522_TP_V
(女子のお悩み解決コラム -WomanNews ウーマンニュース-)