このあいだ、実に久しぶりに“DINKS(ディンクス)”という言葉を耳にしました。2008年に発生したリーマン・ショック以降は滅多に聞かれなくなってしまった言葉ですが、“Dual Income No Kids”(2収入、子供なし)の頭文字を並べた、1980年頃から米国で作られ、一般化した頭字語です。アメリカ英語では最後のSを付けずに頭文字だけを並べ“Dink”と表記するようです。

要は結婚後、子供を作らずに夫婦とも職業活動に従事するライフスタイルのことで、どちらかというと意識的に子供を作らない共働き夫婦のことを指す言葉です。リーマン・ショック以降の世界的な金融資本主義の危機的状況に伴って、こういったちょっと贅沢感のある概念そのものが流行らなくなっていったのかもしれません。
<参考:『コトバンク』 「DINKs」の項>

このように昔はよく使われたが今は使われなくなった言葉のことを、「死語」と呼びます。ところがこの死語、そのネガティブな響きにあい反して、女子が知っておくと意外に上司とのコミュ力をアップさせる強力な武器になるというお話です。
<参考:『ピクシブ百科事典』 「死語」の項>

【飲みュ二ケーション】

この言葉が死語になったことには、れっきとした理由があると筆者は考えています。たしかにお酒を飲まない人が昔より増えていることは事実ですが、それだけが理由ではありません。労働の非正規化の進行。正社員だけで飲んだところでその職場全体のコミュニケーションなど到底はかれなくなってしまったことが最大の理由です。

職場を根っこの部分で支えている多くの非正社員の人たちは収入が低いので、お酒を飲むような使い道に貴重なお金をドブに捨てるわけにはいかないのが現代です。上の方で正社員の幹事さんがいくら音頭を取ったところで、非正社員の人たちが忘年会だ新年会だ送別会だに参加するということは、滅多にないでしょう。

このような死語は、今50代以上の中高年の上司との会話の中でさり気なく使ってあげることによって、「○○さん、古い言葉知ってるねえ」と、ネタにするだけの用途で、使えばよいのです。

【クールジャパン】

社会学系ライターの北条かやさんが「もはや死語になっている」という主旨の指摘をした「クールジャパン」。そもそもわが国のアニメ文化や職人文化のチャーミングなところが海外の一般の人々からインターネットなどを媒介として認められ、秋葉原などを拠点として自然発生的に一大産業となったのが日本のPOPカルチャーなのですが、それを政府あげて自ら「クール」と呼んでお役所の介入のもとに世界へ売り出そうとなれば、なった途端に衰退して行くのが目に見えていますよね。

でも、おじさま上司のかたがたにネタとして「クールジャパン」という言葉を使う分には、たぶん喜ばれます。

【超強力打線】

プロ野球で、かつてのジャイアンツが資金力にものを言わせて他チームの4番打者クラスの大物スラッガーを次々に引き抜いて形成した「一発長打頼みの打線」のことですが、それも今は昔のこと。かつての4番級は年齢には勝てず「そして誰も居なくなった」状態に。「ジャイアンツの超強力打線」は今や死語と化しました。

そこで高橋由伸監督は、野球を一応知っているフロントの堤ゼネラルマネージャーの協力も得て、「足もあり、一発もあり、小技もあり」の“バランスのとれた打線”を構築中。新外国人のギャレットやロッテからやって来たセカンドの職人クルーズ、早稲田大学から新入団の重信外野手らを散りばめた「うるさい打線」の完成が近づきつつあるようにみえます。

「超強力打線は死語になっちゃいましたけど、今年の打線はうるさいですよね」とあなたから言われた日には、ジャイアンツファンのおじさま上司の方は天にも昇る気持ちでしょう。




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